【感想】最近読んだもの 2015/4/16

とある話を思い付いて、1話だけ書いたのだけれども、
この先がどうも書けなくてどうやらこいつが日の目を見ることは永遠に無さそうです。
そんな感じで1話だけ書いたものが3つも4つも溜まってます。
さてどう処理するか、そんなことを考えつつ最近読んだものの感想です。










lw´‐ _‐ノv門番さんのようです(総合短編)

シュールが繰り出すギャグにジョルジュの突っ込みが冴えてましたね~。


>lw´‐ _‐ノv長岡さんね。職業は不明っと……大丈夫、よくあることだよ
> _
>( ゚∀゚)そうなの?

>lw´‐ _‐ノv自分が何者なのか見失うことくらい、誰にだってあるからね
> _
>( ゚∀゚)そんな深い話だった?


ここ特に好きです。

途中から入る中国ディスりとか組分け帽子とか、満遍なく笑えるところが散りばめてあって、
芸人の漫才を見ているような安心感さえありました。
シュールが来る人全員にああやって同じようにアンケート取ってるのかと思うと、ちょっとかわいくて和みますな。
面白かったです。





殺し屋協奏曲のようです(総合短編)

こちらはシュールとロマネスクですね。
ターゲットの奇妙な遺体から殺しを行った殺し屋を特定しようとするのだが、
話し合っていく度に出てくる殺し屋事情がおもしろい。

お化け=貞子、神父=セント
毒使い=ハイン、正統性のある復讐=モララー
など、元々AAが持っているイメージから殺し屋の設定を付けたのだろう、これが楽しかったですね。

オチがちょっとわかりづらかったが、しかしこれだけ外傷を受けてて死んでいなかった( ^ω^)は一体何者…。
もし本当に複数の殺し屋に狙われたんだとしたら、どんな恨みを買うようなことをしたのかも気になっちゃいますね。





「( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです」漫画化

「一語一句漫画にしました」
この1レス目が既にエイプリルフールの嘘という。

爆笑しました。
もちろんアルファに登場するキャラがいいように使われているのも面白かったんですが、
何の変哲もない男、横山俊夫がこれまた何の変哲もなさすぎて面白かった。

「やっぱ無理ですよー!私じゃ無理ですよー!」とか、
( `∠´)が襲ってきたときの俊夫の顔とか、尋常な反応すぎて逆に笑ってしまう。

無茶苦茶なことばっかキャラに言わせてるふうだが割と原作と合ってて、嘘ばっかかよwwwwwと一概に言えないところがずるいですよね。





(゚、゚トソン 親友のようです ミセ*゚ー゚)リ

読者に伝えたいテーマがストレートにのしかかってくるお話でしたね。
「あなたの隣にいる人は、ほんとうの親友ですか?」という問いかけに、思わず自分のことを振り返ってしまう。
普段仲良しで書かれるミセトソという配役に説得力がありました。

自分が負った心の傷を人にも負わせてしまうと……、ここに女のいやらしさというか、ドロドロしたものを感じましたね~。
まあ男でもこうはならんとは限らないでしょうが。
しかしこのラストだと、かつてミセリも同じ目にあったからこそなのかもなと、単純にミセリを憎めない気分。
本当はどうだったのかは読者の解釈次第でしょうがね。

それにしてもこういう話に出てくる男ってのはどうしてこう不甲斐ないんでしょうねぇ……。
モララーが気付くことができればトソンは救われたのに、所詮顔だけなんですなぁ。
モララーの件も含めて、多方向から反面教師を学べる良い作品でした。





ξ゚⊿゚)ξツンがロリィタをはじめるようです

正直第一印象はあまりよくなかったです。
デレがものすごい早口に見えちゃったんですよね。
伝えたいことが多すぎるせいか長文になった説明に目が滑って、講座の内容があまり頭に入ってきませんでした。
しかし、言葉の選び方、主にツンのセリフにその輝きを感じて最後まで読んでみようという気にさせられましたね。

特に「キモ女装出会い厨のBoon♡」これにはまいった。
キモくて、女装してて、しかも出会い厨。
これだけでげんなりするほどの印象なのに、トドメのBoonと♡マークまで付けてくる。
しばらく笑いが止まりませんでしたね……アカンよこのコンボは。


>ξ゚⊿゚)ξ「…キチガイのサバトかな?」
>ξ゚⊿゚)ξ「ヘドバンってあれか頭ふるやつか…脳震盪よく起こさないわね…いや起こしてるからこんな格好なのかしら…?」
>ξ゚⊿゚)ξ「クラミジアロリィタかしら?性病にかかるなんて汚いわね」

ツンのロリィタファッションに対する偏見……というかただの悪口を容赦なく毒づいていく様。これが面白い。
それにしても本人らの目の前で言うもんだから、マジでよく最後まで刺されなかったなって感じですね……。

肝心の講座の方は中盤から結構頭に入ってくるようになって良かった。
ロリィタにも色んな種類、それも結構細かく分類分けされるんだな~とか、
その中でもくるうみたいに過激な人がいたりだとか、ロリィタ上がりのガーリーファッションの人がいたりだとか、
ロリデやお茶会という単語だったり、かなり詳細なことまで突っ込まれていて、勉強になる。
私もそれまでゴスロリかそれ以外かっていう区別のつけ方しか知らなかったのでね。

最後のパレードは、登場人物たちのその後と合わせて、映画のエンディングクレジットの感覚で読んでしまいました。
Boonが実は警察だったことにもびっくり。というか誰も予想できんかったでしょうな。





( ^ω^)愛がとにかく余ってるようです

短編集ですね。
約半年越しで、この度完結に至ったらしい。
らしいという言い方はつまり私もこの度まとめて一気読みしたからなんですがね。

スレでも何回か言われていたが、世にも奇妙な物語的な雰囲気をやはり私も感じました。
特に気に入ったのは「お湯メイカー」ですねぇ。
自分だけが異常なのかもという不安感から逃げるために、世界から取り残されないようにと仕方なくゲームを始める。
同調性が本能に染み付いてしまっている日本人だからこそ余計に納得できて、見過ごせない現象なんでしょうか。

そしてその元凶がただお湯が沸騰するのを眺めるだけのゲームアプリとくる。
危機感を覚えましたね。
たまごを100万回叩くのを目的とした、実在する人気ゲームアプリを思い出しました。
終盤にドクオが紹介する、画面をただ黒く塗りつぶすだけのアプリしかり、
こういった一見無意味でつまらなそうなゲームアプリは実際に流行っていたりするんですよね。

で、ブーンはどういうわけかお湯メイカーにハマりだす。
おそらくゲーム自体にも強力な魔力のようなものがあったのだろう、課金もし出し、ついに生活のサイクルまで奪われてしまう。

しかしドクオから「もうお湯メイカーは誰もやってない」ことを聞き、
代わりのアプリを紹介されたときの(ヽ^ω^)「……やらないお」から、
やはり本当に恐ろしいのは同調性の発するところの魔力なのだという教訓が得られる、という本作の仕組み。
スマホアプリという現代的に身近なところから危機感を煽るあたりにリアリティを感じました。



表題作の「愛がとにかく余ってる」は、かなり極端な設定で、話自体もあっという間に終わってしまったために、
読み終わった直後はほとんど感想を述べられないのが正直なところでした。

しかし考えてみると、このお話も他と同様に、また違う形の恐ろしさがある。
ふと思ったのが、この愛がとにかく余っている世界は、現実世界と同じように問題なく経済社会が成り立つのではないかということ。
愛を与えたくて仕方ない人らは、食べ物も、衣服も、本来ならお金を払って買わなければ手に入らないものを、
愛と一緒に無条件で与えてしまうのではないだろうか。
自分の畑で作った野菜をご近所の人に分け与えるのと同じ感覚で、見ず知らずの人にも与えてしまう。
お金という概念は既に無く、愛というものの押し付け合いによって、この世界は問題なく回っているのではないか。

現に金銭のやりとりは作中で一回も出ていない(ブーンが飲み物を買おうとする描写があるがお金については触れていない)。
子供達がやたらメガネを触ってくるお店だって、ブーンが何か対価を支払ったかといえば、愛を受け取ったことただそれだけである。

愛が全く無い世界は成り立たないが、愛が有り余る世界は外見上成り立つという不可思議さを、私はこの時点で感じ取ることが出来た。

しかし一見社会が成り立っているように見えて、その愛のためにこの国は終焉を迎えつつあると言及されている。
確かに人類皆家族!という調子では世界は滅びてしまうんだろう。
だからこそ内藤という愛を受け取る側の人間がいたのだと思う。

ただし圧倒的に愛を与える側の人間の方が多いわけだから、受け取る側の容量をどうしても越えてしまう時がくる。
そうなってしまった時、愛の爆発を餌にして集まってきた人間たちをショベルが掬うのだ。
愛のバランスを取って、世界を調整するために。

ショベルが"天から"現れたとなると、どうも神の仕業によるものとの感覚に陥ってしまうが、
私はどちらかというと機械的なものの働きによって、この世界は回らされている気がしてならない。

だからこそというか、
天から現れ、人を攫う象徴として作者が選んだものは、人間の手などではなく機械そのもののショベルだったんじゃないか。

内藤が最後にメガネの指紋を拭き取れなかったのも、機械的に内藤という人間が配置されたからであり、
自身ではどうすることも出来ないよう仕組まれていたからなのではないかなと。
もちろん内藤にも自分なりに思うところがあっただろうが、結局メガネの指紋を拭き取るなどという反逆精神は生まれないよう定められていたんじゃないだろうか。

そんな感じで、自身の力ではどう足掻くことも出来ない世界。
それも愛というプラスの力で満ち溢れたディストピア、という矛盾世界に恐ろしさを感じるお話だったと思います。

スレを通して、面白い話が多い短編集でした。





( ^ω^)は欲望に支配されているようです

事実は小説よりも奇なりとは言ったもので、例えばこんなグロテスクな話は小説の中でしかあり得ないと油断している裏では、
それよりも複雑な事情が実際に起こっていたりするのだろう。
特に、こういう少なくとも現実にあってもおかしくない、荒唐無稽と吐き捨てられない類の小説を読むと尚更そう思う。

人間なら誰しもがもっているだろう「欲望」をテーマにこの物語は動き出す。
欲望の中でも人間には三大欲求というものがあるが、食欲、睡眠欲、性欲のうち、性欲を物語に付き従え、欲望に支配される登場人物たちの末路が書かれる。

……と、ここからできればこの作品の面白さを語っていけたらよかったんですが、どうも書けませんでした。
自分の好きな作品ベスト3まで食い込むほどの作品となると、何をどう書いたらいいものかわからなくなる性分でして……。
とにかく読むと止まらなくなる。目を奪うほどの魅力がある。
今回で読むのは4回目だろうか。とにかく大好きな作品ですね。
うむ、とにかく読むべし。