ノスタルジック・シュルレアリスム(interlude 3)

257 : ◆xh7i0CWaMo :2014/10/08(水) 21:24:06 ID:cxCxhwjA0
10.ノスタルジック・シュルレアリスム(interlude 3) 20140803KB

とにかく暑くて仕方がなかったので、
コンビニに立ち寄ってペットボトルの飲み物を買うことにした。

どうも最近疲労気味だ。仕事のせいもあろうが、やはり一番の原因は家庭問題だろう。
一昨日、妻の浮気と娘の妊娠が判明して大げんかをしたばかりだ。
まったく、世の中の出来事とは鼻持ちならないことばかり……。

店内の一番奥、種々のペットボトルが冷蔵庫の中に並んでいる。

精力をつけるためにも、私はゴールデンレトリバーのペットボトルを購うことにした。

( ∵)「ハハァ、お疲れですなァ」

レジ打ちの禿げた店員が下卑た笑いを笑った。

( ・∀・)「矢張り疲労回復には大型犬のペットボトルが最も効きますからナ……。
      ええ、百五十円ですね」

(´・_ゝ・`)「いっつもはチワワやハムスターのやつを好むんだがねェ、
      今日はチョット、不気味な気分なんだよ……。
      モシカこれは、俗に言う離脱症状なのかも知れないネ……」

258 : ◆xh7i0CWaMo :2014/10/08(水) 21:27:12 ID:cxCxhwjA0
( ∵)「なら、ご一緒に栄養ドリンクは如何で……。
    丁度、良いのが入ってんです、エェ……・」

店員はそう言って、店の裏から金色のパッケージを持ってきた。

( ∵)「こいつは、三丁目のギコってぇやつのもんで……。
    表じゃ土方の堅物を気取ってたんですが、どうにも性欲の強いお方でね。
    方々の老婆を姦淫して回っていた碌でなしなんですわ……。

    そいつの皮膚やら睾丸やらをふんだんに配合しておるんで、効能は抜群ですよ……。
    値段もね、二千円とお手頃ですヨ……」

私は大いに笑って首を振った。

(´・_ゝ・`)「止しておくよ。つい最近も、娘を孕ませたバッカリなんだ……。
      これ以上性欲を滾らせたら、間違えて妻なんぞを犯しかねない……」

( ∵)「ヘェ……確かにそいつは一大事ですナ」

(´・_ゝ・`)「……ん、ああいや、そうだった。妻は一昨日に燃えるゴミに出したばっかりだった。アハハ……」

( ∵)「ヒッヒッ……」

259 : ◆xh7i0CWaMo :2014/10/08(水) 21:30:36 ID:cxCxhwjA0
そうして私は、ゴールデンレトリバーのペットボトルだけを買って店を出た。
そして、乾いた喉にその中身を一気に放り込んだ……。

毛と、耳の襞が絡みついてやや飲みづらかったが、味はなかなかのものだ。
きっと裕福な家庭で育った、血統書付きのうやつに違いない。

そこで携帯が鳴った。娘からだった。

(*゚ー゚)「ネェ、パパ。私の子供ったら、近親相姦のせいかダウン症の者みたいよ」

(´・_ゝ・`)「そうかい。そいつは何よりだ。
      きっと立派な、睡眠薬の材料になるんだろうネ……」

(*゚ー゚)「エェ。何でも、帝王切開が一番良いみたい」

(´・_ゝ・`)「そりゃあそうだ、是非そうしてもらいなさい……。
      アッ、麻酔を受けてはイケナイよ、質が落ちるからネェ」

(*゚ー゚)「勿論、そのつもり。ああ、帰りにネオンテトラのペットボトルを買ってきて」

(´・_ゝ・`)「お前は熱帯魚のペットボトルが大好きだねェ……分かったとも。買って帰るよ」

(*゚ー゚)「ありがとうパパ、大好き! ……フフフ、ジャアネェ」

(´・_ゝ・`)「うん、シッカリ養生するんだよォ……可愛い娘よォ……」






11.葬送