【感想】( ^ω^)ブーン系小説ラノベ祭り2014・春のようです 感想第一回目

現在開催中の( ^ω^)ブーン系小説ラノベ祭り2014・春のようです の感想第一回目です。
できれば全部読んで全部書いていきたいなと思っているので、よろしく!
なおやっぱりネタバレを含んでいるので、作品を未読の方は閲覧注意です。
というわけで今回はこの作品の感想です!

(まとめられている作品へのリンクは色鉛筆さん、まだの作品は投下スレへのリンクです)

('A`)の大腿四頭筋は鍛えられるようです
从 ゚∀从初めてのジャーマンスープレックスのようです
| ・∀・|魔王はものすごい最終形態を残していたようです
( ^ω^)が黒いオーラを放つだけのようです
銀の彼女はバイクを駆るようです
狂女は怪人の夢を見るようです




('A`)の大腿四頭筋は鍛えられるようです

一発目からこの絵の作品かよwwwwwって吹きました。
もうただでさえ画像だけでシュールなのに文章になると余計面白いよね。
一つ思ったけど、こういうシチュエーションを描いたりするときにAAのキャラって最高の力を発揮するよね。
見てよこの状況とそれに伴ったブーンとドクオの顔。面白すぎでしょ。

イスが一つしかないからってそれに座ればいいのに、いつの間に空気イスを始めているドクオ。
拡大解釈しすぎてブーンの鬼畜面を勝手に妄想するドクオ。最高です。

ここまで書いたらオチも上手くつけろよ!




从 ゚∀从初めてのジャーマンスープレックスのようです

ここまで回りくどいお話は初めてでした。
結局言いたかったことそれだけかよっ。確かにまあそれは大切だと思うけども。

ただそんな回りくどいお話の中に、面白い言い回しが結構あって楽しかったですね。
『出涸らしのティーバッグを何回使うのだという勢いで搾り尽くされた。』『思いっきり地球へと叩きつけた。』ここらへん気に入りました。

スラスラと読めて、回りくどくも愉快な昔話に笑わせてもらいました。
これも面白かったです。




| ・∀・|魔王はものすごい最終形態を残していたようです

絵の状況を忠実に再現した一レス作品。
まともなツッコミを呟くショボンの頬にドクオの肘がウオオオオしている。
決着はいかに―――!じゃないよwww




( ^ω^)が黒いオーラを放つだけのようです

かっこいい絵なのにこの荒々しさを全部毛と解釈してしまう恐ろしさ。
まさに放ってるだけ。しかもニート。そんな一レス作品。




銀の彼女はバイクを駆るようです

「このままじゃだめだ」という、漠然とした心の奥底にくすぶる感情の火種は、思春期の時代の誰もが抱くものじゃないかと思う。
金持ちになるには~とか、社会の歯車になっていいのか~とかそういうものがあるが、ハインにとっては『もっと広い世界を見なければならない』という、ある種強迫観念じみたものか。
現実に起こった悲劇的な出来事、そのショッキングな映像のコピーから、ハインのそのくすぶった火種が徐々に、徐々に爆発していって、ついにはどうしようもなくいてもたってもいられなくさせたのだろう。
考えなんてない。とにかく家から出なければならない。そう思ったのだろう。

モララーもそうだった。
一時のテンションで映像のコピーを壁にはっ付けたものの未だにそれを剥がせずにいたのは、心の奥底ではそれが火種を作り、やはり「このままじゃだめだ」と思わせる何かがあったのかもしれない。
本棚の中段が完全に分厚い資料本で埋め尽くされる前に、何かしたいと漠然とだが考えていたに違いない。
ハインに会いに行くまでは、彼女はただの憧れだったのだろう。
彼女の浮世離れした出で立ち、似つかわしくない武骨なバイク、どこまでも駆っていきそうな自由奔放な雰囲気に魅せられただけだ。

ただ彼女の部屋を、部屋の壁にあった映像のコピーを見てからは違った。
彼女も自分と同じことを思っていたのだ。
同じように「このままじゃだめだ」とそう思い、そして実際に彼女は行動に移したのだ。
親近感はより一層強い憧れに変わり、この時モララーのくすぶった火種は、彼女が起爆剤となって小さく爆発し始める。
彼女を追うために、そして自分も広い世界を見に行くために、揺れる電車の中でモララーは自分もバイクに乗って駆けてゆくことを決意したのだろう。

一人の少年の心情の変化を描いた作品でしたね。
その変化についてのモララーの心境をはっきりと書かないところに、なんだか灰色の雰囲気が出てて、自分も少し考えさせられるものがあるかなぁと、思ったり。

ハインもモララーも、映像のコピーを壁に張り付けたのは、なにかシンボル、象徴のようなものだったのかもしれませんね。
それも『こんなにも悲惨な出来事が世界で起きたことを忘れてはいけない』とかそういうんじゃなく、もっと漠然とした何か。本人達にも明確な理由はないんだろうが。

夢というか、目標というか指標というか、そういうものを見つけて突き進むための踏み出しの一歩目を、どこか重く、しかし爽やかな情熱を持たせて描いた、そんな作品でした。
面白かったです。




狂女は怪人の夢を見るようです

死んだ人間を想い続けるあまりに狂気を孕んでいった一人の女性の、憐れな話でしたね。
最終的に自分が塗り固めた狂気を殺してしまいたかったのも、また自分だったのかもしれないという。
まあ、これだけでは「もの悲しいお話だなぁ」で終わってしまうので、思い付いたところにちょっと深入りしてみますね。

まず、これがオサム視点で書かれていること。
そして、冒頭と最後にある「彼女は僕を必要としていない」という文章。
狂いかけの彼女をわざわざ自分の家に泊まっていったらどうかと勧めるあたり、オサムはくるうに恋心を抱いているのではないかなと勘繰った。
必要とされたかったのだろう。
じゃなきゃこんなこと書かないよなぁ。

それから、くるうが自殺未遂をした後、病院のシーン。
最後の最後でやっと出てきたこの絵。
何が気になるかって、この絵、横十字の仮面を持った黒マントの怪人が、オサムに指定されているところなんですよね。
彼の中ではもしかしたら怪人の正体は彼女自身だったのでは?ということで片が付いているはずなのに、どうしてなんでしょう?

きっと、彼女が嬉々として話す黒マントの怪人、言ってしまえば彼女が『必要としている人』に、なりたかったのではないかな、と。
彼女の想い人に自分の姿を重ねて、作中の言葉を借りて言えば「演じていた」のではないかなと思うのです。
愛が自分に向けられないのなら、せめて空想の中で、この一時だけでもという願望が、最も純粋な形で現れたんでしょうね。

彼女の、そしてまた彼の、叶う事のない悲しい恋がやるせないまま幕引きとなった、悲劇の物語だったと思います。