( ^ω^)仕置稼業の三悪人のようです

2 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 22:54:10 ID:m..E8R..0

嗚呼、私が悪かったのでしょうか。

叶わぬ恋と判っておりました。

判っていても、止める事が出来ずにおりました。

嗚呼、しかし神様。この仕打ちは余りにも酷う御座います。


―火事だってよ。酷ぇもんさ。


罰するなら、私を罰して下さいませ。

父も母も弟も、何の関係も御座いません。

これでは余りにも、余りにも殺生で御座います。

3 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 22:55:32 ID:m..E8R..0


―ああ、お使い頼まれてた娘さん以外、駄目だったそうだ。惨い話さね。

―いや、火元はなぁ。その大きい声じゃ言えねぇんだけどよ。

―どうやら、火付けみてぇでなぁ。


嗚呼、神様。


―あ?お上に?言ったさ。でもその後何の音沙汰もねぇ。

―どうにもお武家さん絡みらしくてな。触らぬ神になんとやら。ってな具合さね。


嗚呼、神様。

恨みます。

4 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 22:56:44 ID:m..E8R..0





其の壱『昼行燈』




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5 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 22:58:47 ID:m..E8R..0
カラカラ、カラカラと腰に差した風車が回る。
カラコロ、カラコロと下駄を鳴らして歩を進める。
晴天の下、内藤ホライゾンは馴染みの茶屋を目指していた。

( ^ω^)「お団子お団子おっおっおー♪」

調子外れな歌を口遊みながら、足取りはなお軽く。
茶屋が見える頃には半ば速足になっていた。

ξ゚⊿゚)ξ

馴染みの顔が見える。
内藤は締まりのないニヤケ面を更に崩し手を振った。

( *^ω^)ノシ

ξ゚⊿゚)ξ「あら、昼行燈のブーンさん。いらっしゃい」

(;^ω^)「昼行燈はやめてくれお」

茶屋の娘、ツンは少しだけ微笑むと、いつもの席へ内藤を案内した。

6 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:00:18 ID:m..E8R..0

( ^ω^)「団子とほうじ茶頼むお」

ξ゚⊿゚)ξ「はいはい」

甘辛いタレが掛かった団子が運ばれてくる。
口元に持ってくるとふわりと醤油の焦げた匂いが鼻をくすぐる。

( *´ω`)「おー」

団子を一つ口に頬張れば、醤油の匂いと甘い味が口一杯に広がった。
小気味よく押し返す弾力の団子を噛みしめながら、ほうじ茶に手を伸ばす。
少し苦味のあるお茶を一啜りして、内藤は息を吐いた。

( ^ω^)「やっぱりツンちゃんの団子は絶品だお」

ξ゚⊿゚)ξ「ありがとう。でも毎日毎日よくもまぁ飽きないもんですねぇ」

( ^ω^)「そりゃもう、一日一本食べないと力が出ないんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「ふふ、じゃあたんと食べて下さいね」

( ^ω^)「おっおっ」

7 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:01:03 ID:m..E8R..0

ξ゚⊿゚)ξ「そういえば、大丈夫でした?」

ツンは内藤の隣に腰かけると、内藤の顔を覗き込む。

( ^ω^)「お?何がだお?」

ξ゚⊿゚)ξ「火事。ブーンさん、したらば長屋でしょ?」

( ^ω^)「ああ、昨日の火事かお。火はこっちには来てないけど、騒がしかったお」

ξ゚⊿゚)ξ「なんでも豆腐屋のビコーズさん、亡くなったんですって」

(;^ω^)「おっ!?すりゃ本当かお?」

ξ゚⊿゚)ξ「ええ。奥様と息子のゼア坊も。」

(;´ω`)「おー。残念だお。ビコーズさんにはよく将棋の相手をして貰ったお」

ξ゚⊿゚)ξ「不幸中の幸いと言えば、一人娘のりりちゃんだけは、助かったみたいですけど」

9 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:04:06 ID:m..E8R..0

(;´ω`)「年頃の娘さん一人かお。災難、だったお…」

ξ゚⊿゚)ξ「もし困ってたら、うちで面倒見ようかとも思ってるんですよ」

( ^ω^)「是非そうしてあげるお。ツンは優しいおね」

言い終わるが早いかツンは顔を赤くして手を激しく振り出した。

ξ///)ξ「べ、別に優しくなんか!え、江戸の女は人情深いのよ!!」

( ^ω^)「お、僕も出来る限り手伝うお」

ツンは内藤から顔を背け、一頻り息を整えると内藤に向き直った。

ξ゚⊿゚)ξ「でも厭な噂もあるんですよね」

( ^ω^)「厭な噂?」

ξ゚⊿゚)ξ「ええ、どうも昨日の火事、火付けの仕業だっていう」

(;^ω^)「火付けかお!?」

ξ゚⊿゚)ξ「噂ですよ。噂。なんでも暁九つぐらいに怪しい人影を見たって」

(;^ω^)「ほんとかお…」

ξ゚⊿゚)ξ「言ってるのが酔っ払いだから、信憑性は低いですけど」

(;^ω^)「勘違いであって欲しいもんだお…。お?」

10 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:05:52 ID:m..E8R..0

内藤が見る先には見知った顔。
ツンを横目で伺うと、ほうじ茶を流し込んで膝を打つ。

( ^ω^)「さって、僕はそろそろ行くとするお。ご馳走様だお」

ξ゚⊿゚)ξ「あら、もそっとゆっくりしてけばいいのに」

( ^ω^)「ちょっと野暮用があってお」

ξ゚⊿゚)ξ「そう、なら仕方ないですねぇ。また来て下さいね」

( ^ω^)「また明日だおー」

内藤が向かう先は昼間でも薄暗い路地裏。
そこに一人の男が立っていた。

(,,゚Д゚)「悪ぃな。邪魔しちまってよ」

特段悪びれもせず、猫村ギコはそう言った。

11 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:06:38 ID:m..E8R..0

( ^ω^)「気にする事ねーお」

(,,゚Д゚)「昨日の火事、知ってるだろ?」

( ^ω^)「ちょうどその話をしてたんだお。火付けだって?」

(,,ーД゚)「ああ。下手人も割れてんだが…」

ギコはバツが悪そうに頭を掻く。

( ^ω^)「まぁギコがしょっ引かないって事はそういう事だおね」

(,,゚Д゚)「…旗本、だ」

( ^ω^)「あれまぁ」

(,,゚Д゚)「あいつら相手じゃ町方同心じゃ手が出せねぇ。証拠っつー証拠もねぇからな」

( ^ω^)「じゃあどうして旗本が下手人だって?」

(,,゚Д゚)「娘っ子が一人、生き残っててな」

( ^ω^)「ああ、りりちゃんかお」

13 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:08:05 ID:m..E8R..0

(,,゚Д゚)「うん。そのおりりがどうにもこのヤマの鍵らしい」

( ^ω^)「どういう、事だお?」

(,,゚Д゚)「どうやら奴さん、旗本の一人息子のモララーと出来てたみてぇでなぁ。
     何分ただの豆腐屋の娘っ子だ。身分が釣り合う訳もねぇが、
     厄介な事にモララーも本気だったらしい。子が出来ちまった」

( ^ω^)「ああ、それで」

(,,゚Д゚)「口封じだろうな。旗本の一人息子が町人の娘と子を作ったなんぞ、
     口に出せる訳もねぇ」

( ^ω^)「仕事、かお」

(,,゚Д゚)「ああ。一つ頼まれてくれねぇか」

( ^ω^)「相手は旗本、久しぶりに三人で行く事になりそうだお」

低く呟く内藤の目は、昼行燈のそれではなくなっていた。

14 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:09:55 ID:m..E8R..0





其の弐『毒蛇』




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15 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:10:44 ID:m..E8R..0
ノパ⊿゚)「よござんすか?よござんすね?入ります」

畳の上に賽を入れた壺が乗せられる。
壺振りの前に座る痩せこけた目つきの悪い男が唸る。
大分負けが込んでいるようだ。

(;'A`)「丁!!」

意を決して宇津田ドクオは丁に手持ちの札を全て賭ける。

ノパ⊿゚)「丁半出揃いました。勝負!」

壺が開かれる。
見える賽の目は、一と四。

ノパ⊿゚)「ヨイチの半!」

(ゝ'A`)ゝ「なぜだぁあああああああああ!!!」

17 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:13:21 ID:m..E8R..0

ドクオは大の字に横たわる。
その顔を望み込む女が一人。

从 ゚∀从「まーた負けたのかぃ」

('A`)「ハイン」

从 ゚∀从「腕っぷしは在るくせに。こっちの勝負はとんと弱いねアンタは」

('A`)「うるせぇ。博打は気合だ」

从 ゚∀从「その気合が空回りしてるとこしか見た事ないよ」

('A`)「ぐぬぬ…。しかしいいのかよ。元締めが頻繁に顔出して」

从 ゚∀从「アタシの縄張りさ。アタシが好きな時に顔出すんだよ」

('A`)「あーそうかいそうかい。くっそ。スカンピンだ。クーにゃんのとこいけねぇじゃねぇか」

从 ゚∀从「商売女よりここにいい女がいるだろうに」

('A`)「へっ。ヤクザの女親分なんかごめんだよ」

从 ゚∀从「アタシにそんな舐めた口聞けるのもアンタぐらいなもんさね」

18 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:14:43 ID:m..E8R..0

ノパ⊿゚)「姐さん、お疲れさまです」

从 ゚∀从「ああ、悪いねヒート。商い中に。ちょいとこの青瓢箪借りてくよ」

('A`)「俺の意向は無視かよ」

从 ゚∀从「どうせからっけつだろうに」

('A`)「へいへい」

ドクオは腰を上げ、部屋を出て行くハインに続いた。
中庭に出たところで、ハインはドクオに向き直る。

从 ゚∀从「そういえば、もう3年にもなるねぇ。アンタが半死半生でうちの前に転がってるのを見つけてから」

('A`)「もうそんなになるか」

从 ゚∀从「色んな人間見て来たが、抜け忍なんて珍しいもん見たのは初めてだったよ」

('A`)「昔の話だ。忍の掟なんつー堅苦しいもんに嫌気が差して逃げだしたらあの様さ」

从 ゚∀从「はは。アンタの不幸なとこは追ってきた刺客を全員返り討ちに出来るだけの腕があったって事さねぇ」

('A`)「まったくだ。死に場所なくしてヤクザの使いっ走りさせられるた思わなかったよ」

19 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:15:24 ID:m..E8R..0

从 ゚∀从「まぁ、アタシの旦那になるってんなら、もう仕事はしなくていいけどさ」

('A`)「俺にはクーにゃんがいるからな」

从 ゚∀从「連れない男だねぇ。そこがいいんだけどさ」

('A`)「で、仕事か」

从 ゚∀从「話が早いね。ギコの旦那からだよ」

('A`)「珍しいな。ブーンはどうした」

从 ゚∀从「今回は三人で出ろってさ」

('A`)「おいおい。いつぶりだ。余程ヤバイ相手じゃねぇか」

从 ゚∀从「相手は旗本。斉藤またんきだ」

(;'A`)「旗本!?」

从 ゚∀从「ああ、昨日したらばの方で火事があったの知ってるかぃ?」

('A`)「ああ、なんでもビコーズとかいう豆腐屋が家族ごと死んだっていう」

20 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:17:06 ID:m..E8R..0

从 ゚∀从「娘が一人生きててね。その下手人が旗本らしいって話さ」

('A`)「成程ねぇ」

从 ゚∀从「頼まれてくれるかぃ?」

('A`)「小金が欲しかったとこだ。受けるよ」

从 ゚∀从「理由は訊かないんだねぇ」

('A`)「訊く必要があるか?」

踵を返してドクオは出口に向かう。

从 ゚∀从「アンタが斬るのは外道だけだろ?」

( ')「お前が寄越して来た仕事だ。信用してるさ」

行ってくらぁとドクオが手を振ると、一陣の風が吹いた。
ハインが乱れた髪を顔から払った時には、既にドクオの影は無かった。

从 ー∀从「ほんと、いい男なんだから」

21 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:18:26 ID:m..E8R..0





其の参『怪僧』




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23 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:22:56 ID:m..E8R..0
(;ФωФ)「こ、こら、危ないから降りるのである」

*(‘‘)*「わーいロマ登りー」

ミセ*゚ー゚)リ「ロマ登りー」

子供たちによじ登られているのは、6尺半はあろうかという大男。名を杉浦ロマネスク。
掃除中のところを近所の子供に見つかり遊び道具にされてしまっている。

(;ФωФ)「そんなにひっ捕まったら掃除が出来ないのである」

*(‘‘)*「掃除なんていいから遊ぼうよロマー」

ミセ*゚ー゚)リ「遊ぼ遊ぼ」

('、`*川「こら!お坊様になんて事してるの!」

( ФωФ)「ああ、ペニサスさん、いいのであるよ」

('、`*川「よくありませんよ。ほら、お前達降りなさい」

*(‘‘)*「ぶー」

ミセ*゚ー゚)リ「ぶーぶー」

24 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:24:17 ID:m..E8R..0

( ФωФ)「ヘリカル、ミセリ。干し柿をあげるから向こうで食べるのである」

*(‘‘)*「干し柿!」

ミセ*゚ー゚)リ「やったー!!」

('、`*川「あらあら、お坊様ほんにすいませんねぇ」

( ФωФ)「構わんのである。それにペニサスさん。お坊はやめてくれぬか。
     吾輩は破戒僧である」

('、`*川「私たちにとってはお坊様ですよぅ。じい様が亡くなった時だって無償でお経をあげて下さったじゃないですか」

( ФωФ)「仏の道を踏み外した吾輩の経にどれほど徳があるかはわからんがな」

('、`*川「謙遜しないで下さいな。子供たちに読み書きまで教えて下さって」

( ФωФ)「何。昔取った杵柄である」

('、`*川「ここらの人はみぃんなロマネスク様のこと立派なお坊様だと思っていますよぅ」

( ФωФ)「恐れ多い事である。ああ、ペニサスさんもどうであるか。干し柿」

('、`*川「ああ、有難う御座います。それじゃあお茶でも淹れて来ますねぇ」

( ФωФ)「すまんな」

28 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:29:04 ID:m..E8R..0

ロマネスクは箒を立てかけ、備え付けの長椅子に腰を下ろす。

( ФωФ)「いい日和である。…む?」

ロマネスクの目線の先には一羽の鳩。
足には文が括り付けられている。

( +ω+)「仕事であるか」

ロマネスクが腕を出すと鳩は行儀よくそこに止まる。
文を外し、干し柿を千切って口元に出してやると、鳩は嬉しそうにそれを啄んだ。

( ФωФ)「ご苦労であった。気を付けて帰るであるよ」

鳩は一度ロマネスクの腕の上で鳴くと、元来た方角へ飛び立って行った。

('、`*川「お坊様、お茶が入りましたよぅ」

( ФωФ)「ああペニサスさん。有難う」

('、`*川「あら、お手紙ですか?」

( ФωФ)「うむ。昔馴染みからな。夜少し出てくる。留守をお願いするのである」

('、`*川「はいはい。構いませんよ」

手紙を読みながら、ロマネスクは干し柿を噛み潰した。

30 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:33:42 ID:m..E8R..0





其の死『三悪人』




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31 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:39:44 ID:m..E8R..0
(#・∀ ・)「肝心の娘が始末出来なかったとはどういう事だ!!」

(;^Д^)「も、申し訳御座いません。どうやら使いに出たまま使い先に泊まっていたようで」

(#・∀ ・)「言い訳はいらん!どうにかして娘を消して来い!!」

(;^Д^)「は、はっ!」

部下がいそいそと部屋から出ていく。
またんきは苛立たし気に手に持った扇子で膝を叩く。

(・∀ ・)「まったく…。モララーにも困ったものだ。豆腐屋の娘如きと…」

モララーは罰として閉じ込めてある。
娘さえ消せば後は奉行所に金でも包めばどうにか揉み消せる。
そんな事を考えた矢先だった。


―断末魔が、響き渡った。

33 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:43:02 ID:m..E8R..0

(;・∀ ・)「な、何事だ!?」

慌てて障子を開ける。
中庭には部下の死体と三つの影。

月明りに照らされた三人は、異形の化け物にも見えた。

一人は腰に風車と刀を差したニヤケた男

   『昼行燈』

          ( ^ω^)

一人は左手から鎖を垂らした目つきの悪い痩せた男

   『毒蛇』

          ('A`)

一人は錫杖を持った六尺半はあろうかという大男

   『怪僧』

          ( ФωФ)

35 :名も無きAAのようです :2016/01/11(月) 23:51:38 ID:m..E8R..0

(;・∀ ・)「なななな、何者だお前ら!此処が何処だか判っているのか!?」

( ФωФ)「あい判っております斎藤またんき様」

(;・∀ ・)「なっ!?」

('A`)「我ら昨夜の豆腐屋の一件で、敵討ちに馳せ参じた次第」

(;・∀ ・)「と、豆腐屋?何故貴様らがそんな事を知っている!?」

( ^ω^)「我ら仕置稼業の三悪人。法で裁けぬ悪を力で裁く。悪を裁く悪に御座います」

(;・∀ ・)「な、何を戯けた事を!」

( ФωФ)「外道を裁くは外道なれば」

('A`)「ご覚悟を」

( ^ω^)「御仕置き仕るお」

(;・∀ ・)「ふざけた事を!者ども!賊だ!出合え!出合えー!!」

41 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:00:49 ID:XDnpx5n60

三人を取り囲む有象無象。
数にして三十は下るまい。

('A`)「流石旗本。随分とまぁ抱え込んでいやがらぁ」

( ФωФ)「しかし所詮は外道の小間使い。情けを掛ける道理もなし」

('∀`)「ケケケ、違ぇねぇ」

( ^Д^)「何をグダグダと!死ねぇ!」

刀を振りかざす。
しかし次の瞬間には振りかざした刀は真っ二つに折れていた。

(;^Д^)「なっ」

目の前にあるのは錫杖。否、錫杖に見えたそれは巨大な鉄の棒だった。

( ФωФ)「南無阿弥陀仏」

(  Д )∵「がっ!?」

ロマネスクの鉄の錫杖に頭が叩き潰される。
シャリン、と錫杖が鳴った。
十貫はありそうな錫杖振るうは『怪僧』。

42 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:01:59 ID:XDnpx5n60

('A`)「んじゃ、俺もお仕事しますかねぇ」

ドクオが左手の鎖分銅を回し始める。
風切り音を鳴らし尚速く、尚恐ろしく。

('A`)「シャッ!」

ドクオが左手を横凪に振るうと、三人の頭が上から半分消し飛んだ。

( ^Д^)「背中が隙だらけだ莫迦めが!」

下郎が後ろからドクオに斬りかかる。
だが

(  Д )∵「がふっ!?」

('A`)「隙なんざねぇよバータレ」

右手に握られた反りのない刀が下郎を貫いていた。
刀の柄にはドクオが左手で振るう鎖分銅が繋がっている。
忍者刀蛇王を振るうは『毒蛇』。

43 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:02:46 ID:XDnpx5n60

( ^ω^)「…」

(;^Д^)「…」

じりじりと間合いを詰める下郎。
しかし内藤は微動だにせず。

(;^Д^)「こやつ…刀も抜かず…」

( ^Д^)「舐めおって!」

下郎が一直線に突っ込んでくる。

(^Д^ )   三   ( ^ω^) スッ

脇をすり抜けた内藤の右手には刀。

∵( Д  )「ばっ、莫迦なっ!」

昼に行燈を灯しても光は見えず。
彼奴の振るう刃は人の目には見えず。
見えぬ剣戟振るうは『昼行燈』。

45 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:14:56 ID:XDnpx5n60

下郎達は三悪人に悉く成敗されていく。

(;・∀ ・)「ば、莫迦な莫迦な。化け物共めぇ!!」

腰を抜かし、這いながら逃げ出すまたんき。
その顔の横、ぬっと一振りの刀が突き出す。

( ^ω^)「どこにお行きになさるのかお。斉藤様」

(;・∀ ・)「ひぃいいいいいいい」

( ^ω^)「残るは斉藤様ただ一人。お覚悟を」

(;・∀ ・)「待て!金か?金なら払うぞ!!士官の口だって用意してやろう!!」

( ^ω^)「我らは悪人。左様な物は無用で御座いますお」

(;・∀ ・)「ならば、ならば何を望む!」

( ^ω^)「先ほどから言っておりますお」

内藤は刀を構える。

( `ω´)「お命、頂戴!!」

月夜に紅い華が咲いた。

46 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:21:03 ID:XDnpx5n60





其の終『仕置稼業』




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48 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:27:06 ID:XDnpx5n60
⌒*リ´・-・リ 「この度は、本当に有難う御座います」

豆腐屋の娘、りりは深く頭を下げた。

( ^ω^)「これから、どうするんだお?」

内藤はりりの横の男に訊いた。

( ・∀・)「名を隠し、身分を隠し、新しい町で商いでも始めようかと思っています。
      二人、いえ、三人で」

横の男。斉藤モララーはりりの腹に手をやって、少し気恥ずかしそうにそう言った。

(,,゚Д゚)「そうか。達者でな」

りりとモララーはもう一度深く頭を下げ、連れだって歩いていった。

(,,゚Д゚)「しかしあの坊ちゃんも災難だったな」

( ^ω^)「助け出して早々、自分の父親を斬りに行こうとするとは思わなんだお」

(,,゚Д゚)「本当に、愛してたんだな」

49 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:28:21 ID:XDnpx5n60

( ^ω^)「斉藤家はどうなったんだお?」

(,,゚Д゚)「ああ、金品目的で流れの賊が押し入ったって事にした。
     下手人は目下捜索中だ」

( ^ω^)「成程」

(,,゚Д゚)「お前にゃ厭な仕事ばかり押し付けるな」

( ^ω^)「これもお役目だお」

(,,゚Д゚)「すまねぇな。酒でも奢るぜ」

( ^ω^)「団子にしてくれお」

(,,^Д^)「ギコハハハハ、おうおう。何本でも好きなだけ食ってくれ」

50 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:35:00 ID:XDnpx5n60




この世には、法では裁けぬ悪が蔓延っている。



(;ФωФ)「こら!だから登ったら危ないのである!」

('、`*川「叱るとこが違いますよお坊様」



.

51 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:35:46 ID:XDnpx5n60




法で裁けぬ悪を力で裁く



(ゝ;A;)ゝ「なんで勝てねぇんだぁああああああ!!!」

从 ゚∀从「懲りないねぇ」



.

52 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:37:04 ID:XDnpx5n60




さぁさぁ、此度の悪は何処や何処
悪を裁くは悪なれば



(*^ω^)「美味しいお!美味しいお!」

(,;゚Д゚)「幾らなんでも食い過ぎじゃねぇのか」



.

53 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:37:46 ID:XDnpx5n60




いざ、御仕置き仕る。



.

54 :名も無きAAのようです :2016/01/12(火) 01:39:17 ID:XDnpx5n60



( ^ω^)仕置稼業の三悪人のようです










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