【感想】最近読んだもの 2014/1/19

ブーン系の人口の年齢層はどのようなものなのかなと考えてみる。
私もまあまあ歳を重ねているわけで、その上で思うことがあるのだが、それは「仕事してるとブーン系に触れる時間あましないんじゃねえ」ということである。
ブーン系から離れていく人っていうのは、もちろん飽きただとか他の趣味が出来ただとか、そういう要因もあるだろうが、時間が取れなくてそのまま忘れていくって人もかなりの人数いるんじゃないかなと。

おおよそ人間ってのは、忙しい時ほど「あれしたいこれしたい」と思うものだが、途端に暇になると結局それらしたいと思ったことは行動に移さず、丸1日寝て過ごしたり別のことをして無駄に時間を使う特徴があるのかもなぁなんて、そんなことを最近思ったり。
私も多分に漏れず、ブーン系読みたいなと思っていても結局別のことしたりしてるし。
総合でお題貰ってからもう1か月以上も経ってるし。……早く続きを書かねば。

まあそんなわけで、ブーン系に一番多いのは大学生なのではないかなと予想している。
特に作者はより時間を必要とするので大学生率高そう。
何が言いたいかというと時間のあるうちにみんなブーン系書こうぜっていうこと。

それでは最近読んだものの感想です。





<ちょっとばかしネタバレ&今回は批評多め注意>



( ^ω^)はすごいうつなようです(現行/1スレ目まで)

今一番注目の現行。
すごいうつなブーンがネガティブなパワーを原動力としたスーツを装着し、敵を倒していくヒーロー物。

ブーン系でヒーロー物っていうと、「正義ヒーロー」や「現実的ヒーロー」等、既に名作と呼ばれる作品があるので、書くにはなかなか敷居が高いと総合でも話題の種になったりするジャンルである。
そんな中で今1月から連載が始まった「すごいうつ」は、その怒涛の更新頻度により2週間足らずで既に2スレ目に突入している。
何がそんなに読者を沸かせているのかというと、ありそうでなかった、斬新な設定によるものと思う。

まずブーンは普通のサラリーマンであり、そしてすごくうつだということ。
人の視線が怖いし、会社からの電話には恐怖で呼吸困難になるし、生気の無い目をしていて、おまけにアル中である。
そしてそのうつ状態から出るネガティブ(人間の負の感情)を糧にして戦う。
正義のためだとか、人類のためだとか、そういう理由で戦うのでなく、自分の報酬のために戦う。
しかもその報酬も、例えば1話目なんかは「仕事を辞める旨の電話を会社にかけてほしい」といった、なんともヒーローらしからぬものだったりする。

敵も敵で、ショッカーだとかバルタン星人だとか、そういったわかりやすい悪ではなく、現代社会の闇というか、理想や悩みなんかによりネガティブになった(分かりやすくいえば悪堕ちした?)者たちなのである。

そんな設定があるからか、話の幅の広げ方がとても上手。
ネガティブと対極の性質ポジティブにより動く、純粋な正義のヒーローが登場してきたときは、「なるほど」と感嘆してしまいましたし(というか何で気付かなかったんだろう……)。
あとは主人公が敵と同じ原動力を使っているもんだから敵組織から引き抜きにあったりと、ここまで応用のきく設定を考え付いた作者には、なんというか脱帽です。

変わったヒーロー物ではあるが、覚醒による変身があったり、正義とは何か?などと葛藤が描かれていたりと、ヒーロー物お馴染みの展開もあるのがやはり読者をワクワクさせてくれる一因になってると思う。
王道とトリッキーさが程良くブレンドされた、味わいやすい作品ですね。

まあ、正義とは何か?が描かれているとか書いたけど、あくまで主人公はネガティブなブーンなので、自分は難しいことごちゃごちゃ考えないでストレートに読んでおります。
個人的には、正義の(ポジティブの)ヒーローの深そうな悩みが、どう物語に影響を与えていくのかが楽しみ。



(,,゚Д゚)ツバサの生えたリリィのようです(現行)

ギコが主人公のファンタジーものっていうので、惹かれました。
あの馬鹿っぽさ故に、純粋さが分かりやすく描かれていて、このギコにはかなり好感がもてましたね。
いや、別にギコが嫌いなわけじゃないけども。

雰囲気的には絵本を読んでいる感じ。
まだ導入部なので、続きに期待、としかいえない。

『これはギコがツバサを得る物語。 』

これにすごいおおっ!ってなった。
この一文でこれは読もうと思わされました。
楽しみです。



( ^ω^)ブーンはおつかい屋さんのようです(現行)

随所で見られるブーンの豹変ぶりがキレッキレで怖い。
4歳児とは思えないおつかいのエリート、ブーンの本性を楽しむ話。
ナレーターがなんの異常もないかのように自然にコメントしてるのがいい味出してる。
あと、突拍子無く始まった文字通りの糞展開。
書き手の才能をたった10レスで既に感じられる素晴らしい作品、だと思う。



彡⌒ミQ. E. D.のようです(短編)

1レス目のこのハゲタスから古畑臭さがめちゃくちゃ香ってました。
終始一貫してよくもまあこれだけあの独特の歯切れの悪いしゃべり方とグレーでぬめっとした雰囲気を再現できるなと感心しております(かなり失礼な表現だが)。

そうそう、デミタスは個人的に結構好きなAAなんですが、何故か近頃人気を博しているハゲタスという設定、これが一般大衆化し、デフォルトでデミタス=ハゲということになってしまわないかと、すこし不安だったり……。

えー、申し訳ないが先に批評から入ります。
まずやっぱり、正面玄関に自立型の監視カメラがないのは納得できないというのが第一でした。
仮にもオートロックが付いているようなマンションなのだから、カメラがあるのが一般的なのでは?と、展開の矛盾を感じてしまったのがこの作品を評価する上で減点対象になってしまった。
作者からの返信で「そういうマンションもある」と言われた手前妥協するしかないのだが、しかしこういう設定は一般的なものに則るべき、あるいは事前に一言言及すべきだと感じる。

推理もので何よりもまず優先すべきは「整合性」、つまり矛盾していないことです。
その話のラストでいくら感動できて泣けたとしても、あるいは探偵役に新鮮味があって魅力的だとしても、トリックに矛盾があれば問答無用で駄作に成りえます。
ハードル高いこと言ってると感じるかもしれませんが、しかしこれさえ押さえれば、探偵役がどんな方法で事件を解決しても、例えばホームズのような常人にはマネできない半ば超人的な解決方法をとったとしてもとりあえず問題ないわけなのです。

……とは言ったものの、解決方法にも少し納得がいかなかった部分があるのが第二。
今回は犯人しか知り得ない情報を吐かせるよう誘導するという方法をとったわけですが、この誘導が甘かったのではないかなと。
犯人が激情して思わず言っちゃった、というのはいいのだが、このデミタスはいささか運任せだと感じる。
もう少し、犯人の口が滑りやすくなる誘導、言葉巧みに犯人にポロッと言わせられるようなまくし立てがあればよかったなと思った。
まあ、これはただの私の我が儘なので、聞き流してもらっても構わないです。

良かったところを挙げると、やはりキャラの魅力。
古畑なデミタスですね。これは素晴らしかった。
これに付随して言葉選びや小道具のチョイスがいい。
サブウェイや朴念仁君など、ちょっとした特徴を付け加えることでデミタスのキャラをより不思議でちょっとウザイ風に仕上げている。
多少の矛盾性は感じたものの、ブーン系におけるサスペンスの代名詞的存在に成りえるだろうと断言できるくらい質は高かったと思う。
つまり、かなり面白かったです。読めてよかった。

(こういう、私みたいな面倒くさいヤツがいるからブーン系で推理物書く人少ないのかなぁ、なんて思ったが、感想ブログなので大目に見てもらおう。推理物もっと読みたいです。)



( ・∀・)『 祝福のようです 】(゚、゚トソン(祭り短編)

モララーとトソンのカップリングが大好きです。
カップリングに特にこだわりがあるわけではないのだけど、この組み合わせは特別好きです。

内容もよかったです。
望みがそのまま現実になるモララーと、望みとは逆の事が起こるトソン。
この2人が普通ならなんてことはない些細な望み、明日また会えるだろうか?なんてことで心躍らせていたりして、これはいい雰囲気だなぁと思った。
『(-、-*;トソン「さあ、どうでしょうかね」』このトソンがすごい可愛かったです。
展開は読みやすいけど、モララーの一人称の地の文で物語に緩急がついて、楽しく読むことができました。

お互い抱えている現状に対しての不満を、会うことで和らげていてしかもそれを楽しんでいる、このやり取りをもっと見たかったですね。
二人の関係を深めるためにもう少し尺を長くしてもよかったのではないだろうか。
短編にまとめすぎてる感じがします。
狙って書いたであろう独特の表現はところどころ失敗している気もする。

恋人になってエンド、とならなかったのは納得だが、最初から恋人同士の関係だったらどうなってただろう?とか考えてみたり。



(*゚ー゚)ノット・ファウンド・アンドロイドのようです(*゚-゚)(総合短編)

「え!これで終わり!?」って素でちょっと焦ってしまいました。
私的には消化不良ですね、これは、かなり。
ただこれの続きを書くとなるとやっぱり中長編になってしまうだろうから、短編として纏め上げるにはこの終わり方がベストだったのかなぁ。

お題の使い方が上手いですね。
特に「ノットフォウンド」の言い間違いを、アンドロイドの自我の芽生えにフサギコが気付くきっかけに使ったのには成程と思った。
この話を書くためにあの3つのお題が与えられた、そんな自然さすら感じます。

あとはつかみがよかった。
『しぃは ――アンドロイドになって帰ってきた。』
単に今までの日常風景の描写にポンッと非日常を差し込んだだけなんだけど、しかしインパクトの強さは侮れない。
1レス目からSF要素があったら、私はこの作品読まなかっただろうなと思う。SFはあんまり好きじゃないので。
そういう意味で、より多くの人に読んでもらえるよう仕向けられた始まり方だった。
書き方上手いなと思います。

それでも、やっぱりこれは導入部を書いたものに感じるので、この作品は面白いかと問われれば何とも言えないのが正直なところ。
ただ導入は上手い。展開もなかなかいい。
続きが書かれたとしたら読んでみたいな、と思えた作品でした。



lw´‐ _‐ノv世界最高峰の頭脳戦のようです|  ^o^ |(短編)

めっちゃくちゃ笑った。
いや、これはすげぇ。作者のギャグセンスが最高峰。
ブーム君ってこんな多彩な表現ができるAAだったんですね……。

総合で紹介される作品は良作が多い。
そして昔の作品はレベルが高いなと思い知らされました。