(  `ハ´)『珀の心』のようです

2 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:03:34 ID:C9k.8stQ0
肌を刺すほど冷たい風が吹く金曜日の夜のアスファルトジャングル。

時刻は既に9時半時を周っている。

裏路地にはひっそりと佇む小さな中華小料理屋があった。


『琥珀』のマスターは閉店前に客を吐き出し切ってしまい中途半端な時間を持て余していた。

(  `ハ´)「ふう……ディナーもひと段落ついたアル。今日はなかなか忙しくて大変だたヨ。」

てきぱきと皿を洗いながら中華系の壮年の男性は呟いた。

普段ならこの店は7時頃をピークに閉店の10時頃までダラダラとそれなりにお客さんに囲まれ営業している。

稀に閉店時間を過ぎた後常連のお客さんと飲む事もある。

だが今日は普段とは違い7時頃から沢山のお客さんで溢れ、9時過ぎには店の中にマスターを残して誰もいなくなっていた。

忙しくて人と話す時間も無かったしお客さん達の笑顔を見る時間も無かった。

季節は年の暮れ。

日本は正月が近づいているので家族のもとに皆いそいそと帰っているのかもしれない。

3 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:06:00 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「アイヤー、今日はお客さんがドーンと来たからびくりして食材いぱい出しちゃたアル......今日は私の夕食がはかどちゃうネ」

ぽつりと取り残された店内にばしゃばしゃと水音だけが響く。

ガラガラガラ

聞きなれたドアを開く音が聞こえ、皿洗いをいそいそと中断した。

(  `ハ´)「いらっしゃいませアル。」

ぱさぱさとタオルで手を拭きながら出迎える。

( ´ω`)「こんばんはだお......まだやってるかお?」サムサム

しょぼくれた顔に中肉中背。元はそこそこ高級であっただろうスーツ。

ビジネスバックを力なくぶら下げて入店した男は30代くらいだろうか?疲れ果て、寒さで震えているせいかそれよりも老けて見える。

(  `ハ´)「今日は冷えるアルねー。皆帰ちゃて誰もいないけどまだやてるヨ。カウンター席へどうぞアル。」

すとんと椅子に座る。

( ´ω`)「ありがとうだお。申し訳ないけれど椅子もう一つ借りちゃって良いおね?地面に置いたりはしてないから綺麗だお。」

ビジネスバックを隣の椅子の背もたれに立て掛ける。

(  `ハ´)「人いないから気にしなくて良いアルよ。」

おお、こういうサラリーマンは久しぶりだ。しかしシナーは心の中はずきりと傷んだ。もちろん表情には出さない。

(  `ハ´)「......ずいぶんお疲れアルね。今誰もいないし多分アナタ最後のお客さんだから気合入れて作るからゆくりするヨロシ。」

湯呑を差し出し、ティーポットから温かみのある琥珀色を注ぐ。

十年近くやっているこの動作。

注ぎ終え、ぽとりと滴が零れる瞬間にすっとナプキンで滴を拭う。

わずか5秒にも満たない動作だが立ち上る湯気、満たされる湯呑、どこか気品のある壮年の男性。たかがお茶を注ぐ動作だが思わずお客は見とれていた。

4 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:07:10 ID:C9k.8stQ0
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( ´ω`)「毎日毎日残業残業で嫌になるお.....」

朝は企業さんが営業する前に出社し、夜は企業さんが退社した後に帰宅する。

毎朝早く起きなければいけないし残業なんて当たり前だ。

此処に務めて10年程度になるがこの生活リズムに慣れるのはまだ難しい。

大学に在学中、なかなか就職が決まらなかった末妥協してしまったこの会社。

なんだかんだ業績は悪くなかったが、この町の企業は大体回ってしまい新規開拓が難しくなってしまっていて、最近はだらだらとお得意様を回って過ごしてしている。

昔の様にモノが強い時代でもないので他の地区に範囲を広げるのも難しい。

( ´ω`)「はあ......」

友人関係は狭く彼女はいない。

満たされていない。

内藤 平地 35歳

彼は法人へ電化製品を売るサラリーマンである。

5 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:08:45 ID:C9k.8stQ0

夜の繁華街は多彩なネオンの縞が輝いて賑わっている。

( ´ω`)「お腹が.....空いたお。」

帰りの駅へ向かう途中、空腹に耐えきれずどこかへ入ろうと決めた。

何でもいいから美味しいものが食べたい。と漠然な願望を抱えうろうろと彷徨う。

なかなか良さそうな店が見当たらない。

( ´ω`)「おー......繁華街通り過ぎちゃったお。」

今更引き返すのも面倒なので普段は通らない裏路地に少し入ってみる。

人がおらず野生の猫が横切るほどの暗い都会の路地。

奥まったところに定番ともいえる中華式のロールケーキの様な瓦屋根のお店を見つけた。

壁は嫌味にならない程度に紅と金の装飾が施されている。

( ´ω`)「中華小料理屋『琥珀』....中華料理屋なんて王将くらいしか行ったこと無いお。」

小料理屋と言えば高いイメージ、お金には比較的余裕がある。さらに幸いなことに明日は休み。

今日はちまちま飲んで食べて明日はぐっすり寝て過ごそう。

暖簾を潜り戸を開けた。

6 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:09:33 ID:C9k.8stQ0

店内は綺麗な朱色の壁。壁には水墨画のような絵画や中国の陶磁器が並べられており、一見とても高級なレストランに見えた。

提灯の様な丸いランプが天井からぶら下がっており琥珀色の明りが店内を照らす。

カウンター形式のテーブルと広間にはナプキンが綺麗に立てられた机がいくつか置いてある。

カウンターの奥は厨房になっていて調理している様子を見ることができる。やはり厨房もとても清潔そうだ。

(  `ハ´)「いらっしゃいませアル。」

少し強面な中国人が手を拭きつつ出迎えた。


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7 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:12:18 ID:C9k.8stQ0

見惚れてしまってた。

( ´ω`)「お~。綺麗な手際だお」

( *`ハ´)「もう10年くらいやてるから体に染みついてるアルよ~。でも褒めてもらたのは初めてネ。おしぼりあげるアル。」


10年。


自分は一体この10年で何が身に付いたのだろうか。当り障りなく世の中を渡る方法?張り付けたような笑顔?お世辞?

手を拭きながら考えるが、気分が落ち込むので押し殺した。

(  `ハ´)「でも、おいちゃんもまだまだ若輩者ヨ。」

落ち込みの残骸を流し込むために目の前のお茶を火傷をしないように気を付けて口に含む。

思ったよりも熱くなく丁度いい温度の琥珀色が舌の上を流れる

( ´ω`)「お?なんだおこのお茶?爽やかで芳醇な花の香りが広がるお。美味しいお。」

(  `ハ´)「花茶(ホアチャ)アルよ。ニホンだとええと......ジャスミン茶ネ。」

ジャスミン茶。コンビニのペットボトルで飲んだことがあるが今飲んだものよりもはるかに薄く単調な味わいだった。

( ´ω`)「温まるお~。こんなの飲んだこと無いのに懐かしい味がするお。」

(  `ハ´)「フフフ、おいちゃんの国だと花茶はニホンで言う麦茶みたいなもんネ。実家の味ネ。あと中国でもばあちゃんが大量に生産するネ。同じヨ」

( ´ω`)「お~。」

(  `ハ´)「気にいたようだし、ポトに出しとくネ。」

彼女と来たら良い雰囲気になるであろう磁器製の王冠を思わせる真っ白のウォーマーの中央に火のついた蝋燭を置き、その上に真っ白いポットを置いた。

( ´ω`)「ありがとアル。」

(  `ハ´)「いえいえアル。」

8 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:15:41 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「お客さん今日は何食べるアル?中華料理なら大体あるアル。」

( ´ω`)「ええと、中華料理はよくわからないけれど、良い店みたいだし色んな種類を食べたいお。」

あるアルて.....。

(;`ハ´)「うーん?予算どれくらいあるアル?他のお店みたいにぼたくらないから安心するヨロシ。」

(  `ハ´)「まあ、大体の中国人こう言うけどネ」

(;´ω`)「これは酷い。」

(  `ハ´)「チャイニーズジョークアル。」

( ´ω`)「うーん?これくらい出したらどのくらい食べれる?」

(  `ハ´)「お酒どのくらい飲む?」

( ´ω`)「べろべろに酔うつもりはないけれどコップ5杯位飲みたいお。」

(  `ハ´)「よく食べるほうアルか?」

( ´ω`)「1人でちびちび酒を飲みながらだらだらおかずをつまむのが好きだお。だからそんな感じが良いお。」

(  `ハ´)「ほんほん。ちょっと待つヨロシ」

彼は厨房へゆったりとした動きで向かった。

バタンバタンと冷蔵庫を開け閉めしている。

9 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:17:31 ID:C9k.8stQ0

1分後。

スタスタと足音が大きくなる。

(  `ハ´)「お待たせアル。コース料理風で5品と中国のお酒2種類でどうアル?」

( ´ω`)「おお!それがいいお!それにしても中国でコース料理?」

(  `ハ´)「ニホンだとコース料理て言うとかこよくて人気アル。それにお客さんみたいにちまちま飲みたい人もいるヨ。まあお得な料理セットみたいに考えてくれていいアル。」

( ´ω`)「普段はどんな料理だしてるのかお?」

(  `ハ´)「小料理屋だからお客さんの出してほしい料理何でも作るアル。ランチで大盛り炒飯も作るしディナーのコースとかデザートとかも作るし満漢全席も任せるアル。」

( ´ω`)「それはすごい。」

(  `ハ´)「じゃあ早速料理作っちゃうから花茶飲んで大人しく待つヨロシ。」

( ´ω`)「お願いしますお。」ズズズ

10 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:19:17 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)(とは言たもののどうするアルかー。)

出す料理は大体決めているが出し方に悩んでいる。

相手の事を考えるんだ。

疲れ果てた身なりの良いサラリーマン。

大切そうにビジネスバッグを抱えている。

10年という言葉に反応していた。10年......10年?わからんアル。

こんな時間に一人で飲むということは明日は多分休み。

相手を笑顔に。元気を出してほしい。

『拍の心』を頭に置いて。

11 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:27:55 ID:C9k.8stQ0


うんうんと悩む事数十秒。


(  `ハ´)「......決またある。早速前菜作るね。」

たれに漬けこんだ肉塊を取り出す。10年間寄り添った中華包丁を振るいストンと肉を切る。

(  `ハ´)「おいちゃんのは四角いけれど~♪上海の奴らのは三角なのネ~♪おいちゃん魚そんな得意でないから持ってないアルよ~♪」

不気味な歌を歌いながら2枚ほど切った物を皿に盛り付ける。

(  `ハ´)「メインはやぱりこれあるね。」

( ´ω`)(何の歌やねん......)

(  `ハ´)「もいちょお肉行くあるネ~」


保温庫を開け良く焼けている肉塊を取り出す。


(  `ハ´)「アチョー!!!!!!!!」

(;´ω`)「!?」ビクゥ


パリっと子気味の良い音がして大きめに肉が切れる。


(;`ハ´)「ちょっと大きく切りすぎちゃたアル。」

(  `ハ´)「......」

(* `ハ´)「サービスサービスゥアル。」

( ´ω`)(吃驚したお。)

(  `ハ´)「次は野菜入れちゃうアル。」

12 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:28:35 ID:C9k.8stQ0

足元の冷蔵庫を空け良く冷えたボウルを取り出す。


(  `ハ´)「冬だけれどきゅうり美味しいネー。」

(  `ハ´)「完成アルかー?」

(  `ハ´)「......なんか味気ないアル。」

(`ハ´ )きょろきょろ

(  `ハ´)!

(  `ハ´)「なんだけこれ?まあいいや乗せちゃうネ。」

( ´ω`)(ええ.....)

(  `ハ´)「あとはちょっとソースと塩乗せとくアル」

13 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:29:56 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「出来たアル!!!」

( ´ω`)「あの.....。」

(  `ハ´)「なにアル?」

( ´ω`)「物凄く不安なんですが。」

(  `ハ´)「?わけわからん事言ってないで料理食べるネ。ちょとお酒取ってくるネ。」

目の前にことり、と丁寧に皿を置く。

悔しいがやはりどこか品があって美しい動作だった。

出された料理に目を向ける。

てらてらと輝く肉。ホカホカと湯気が出ている厚切りの焼き豚。きゅうりとなんかわからんもさもさした茶色いの。

大皿の上に乗せられた肉と野菜。一見雑に並べたように見えたが立体感が出ており見る者を楽しませた。

( ´ω`)「高級感が溢れてるお......」

(  `ハ´)「お待たせある。最初はビール飲むアル。」

水垢1つ無い綺麗なグラスに緑色の瓶から小麦色の液体が注がれる。

1度目はスーッと勢いよく。

少し間を置いてコップの9割くらいまで注ぐ。

3回目でうまく泡を浮かせる様に注ぐ。

目の前には綺麗な7:3の比率に加えふわふわときめの細かい泡のビールが出来ていた。

( ´ω`)「おお、上手いもんだお。......では早速。」

14 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:31:24 ID:C9k.8stQ0

ビールの一口目は最高である。

疲れていれば疲れているほど。

暑ければ暑いほど。

喉を流れる速度が早ければ早いほど。

15 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:32:49 ID:C9k.8stQ0

ごくり。

喉を大きく鳴らす。

( ゚ω゚)「っかああああああああああ!!!!」

(*^ω^)「美味しいおおおおお!!!何だおこのビール!いままで飲んだこと無いお!味もすっきりでまろやかで苦味がほとんど無いお!」

残念ながら今は冬でこのビールの美味しさは完全ではないが、彼の目に光を取り戻させるには十分だった。

(  `ハ´)「喜んでもらえて何よりアル。でもこれはただの青島(チンタオ)ビールネ。ただ美味しくなるようにおいちゃんが愛情込めて注いだから当たり前ネ。」

( ^ω^)「青島ビール!聞いたことがあるけれど初めて飲んだお。こんなに美味しいとは思わんかったお。」

(  `ハ´)「ちなみにお客さんなんでこれ青島ビールて言うか知てるアルか?」

( ^ω^)「お?知らないお?どういう意味なんだお?」

(  `ハ´)「中国の青島て島で産まれたビールだからアル。」

(#^ω^)「」ビキビキビキ

(  `ハ´)「正直すまんかった。」

(; `ハ´)「は、早く料理食べるアル。肉によく合うビールだからあったかいうちに食べないともたいないアルよ。」

16 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:36:29 ID:C9k.8stQ0

2枚の肉内の1つを口に運ぶ。綺麗な桃色の肉には照り焼きの様なたれがかかっている。

普通のチャーシューとどう違うのだろうか?

( ^ω^)「...............」


噛みしめる。


( ^ω^)「え......?」


瞬間。


既に口の中から肉が消えていた。


( ;ω;)「お......」

( ;ω;)「美味しいお......」


口に運んだ瞬間蕩ける様に溶け出す肉汁。

今まで食べたことのないような独特な味と濃厚過ぎるコク。

かかっている甘いたれが肉の旨みを一層引き立たせた。

(  `ハ´)「フフフこれが世界3大ハムの悪名をとどろかせる金華ハムで有名な金華豚のチャーシュー蜂蜜漬けアル。さ、早くビール飲んで口の中の油と蜂蜜を流し込むアル」

( ;ω;)「おおおお」ゴクリ

(*;ω;)「うまああああああああああい。」

(  `ハ´)「そらビールに肉が合わないわけがないアル。元気になってくれて嬉しいアルよ。」

17 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:40:39 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「隣のあたかい肉も冷めないうちに食べるアル。」

( ^ω^)「そうするお。これは何の肉だお?」

(  `ハ´)「こっちは普通の肉屋のバラ肉を塩漬けにしたやつネ。皮付きのまま素揚げした後焼いてあるネ。このままでも十分ハオチー(美味しい)ネ。だけど皿に乗ってるソースと砂糖を好みでつけて食べてもハオチーアル。」

( ^ω^)「おー、美味しそうだお。こっちのは普通の豚なのね。」

(  `ハ´)「次来る時もとお金払えば金華豚バージョン食わせてやるアル。」

( ^ω^)「ぐぬぬ。」


まずは何もつけずに緩んだ口に運ぶ。


パリッ

モグ......モグ......

(*^ω^)「お.....駄目だ......美味しすぎるお....触感が気持ちよすぎるお。しかも塩味の肉にカリカリのちょっと苦味のある皮が砕けてスパイス代わりに肉に絡みつくお......」


次は砂糖を付けて口へ運ぶ。


カリッ

(*^ω^)「ほふう......甘さが塩辛さを和らげ豚肉の濃縮された旨みが感じられるお。調理次第でこんなに上手い肉になってしまうのかお。溜息しかもれねえお。」


見慣れないソースを箸ですくって舐める。行儀が悪いのは分っているが舐めたくて仕方がなかったのだ。


( ^ω^)「おっ!これは甘い味噌みたいなものなんだおね。」

(  `ハ´)「甜麺醤(テンメンジャン)アル」


最後は甜麺醤を付けて口へ運ぶ


(*^ω^)「!?これは......暖かい物につけて食べると香りが強くなってる!?旨い!旨過ぎるお!一気に豚の角煮みたいになったお!」

( ^ω^)「お......?」



( ´ω`)「もうなくなっちゃったお......」

18 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:45:05 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「フフフ、まだ野菜残てるから食べるアルよこっちもハオチーネ。」

( ^ω^)「おっおっ!そうだおねきゅうり頂くお。肉を食べた後だからさっぱりしたものが食べたくなるお。」

分厚くカットされ皮が剥かれたつるつるのきゅうりを何かの調味料と和えたものをひょいっと口へ放り込む。





( ^ω^)「は......?」




安っぽいきゅうりを口に放り込んだ瞬間。

口の中に凝縮された魚介の旨み、山の幸をこれでもかと詰め込んだ贅沢さを感じた。

生まれて初めて味わう言いようのない深いハーモニーが彼を襲う。


( ^ω^)「なんだお.....これ......」


(*^ω^)「なんだおこれえええええええええええ!!きゅうりなのにっ......たかがきゅうりなのにっ......」


ヒョイパク


ヒョイパク


ヒョイパク


(*;ω;)「あああああああああああなくなっちゃったおおおおおおおおおおおおおお!」

19 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:45:46 ID:C9k.8stQ0


(  `ハ´)「うるせえ。黙って食え。」

20 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:46:29 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「これは自家製のXO醤(エックスオージャン)と和えたアルね。中華料理の中で最高にハオチーな調味料ネ。干しエビと干し貝柱とかニンニクとか生姜とか使うのが一般的アル。」

( ^ω^)「スーパーとかに売ってる?」

(  `ハ´)「ニホンでも売てるけど、安くするために材料費削って油沢山入れてるからゴミみたいなもんアル。」

( ^ω^)「んな、殺生な......作り方教えてくれお......」

(  `ハ´)「ぶち殺すアルよ?大体の中華料理人は門外不出のXO醤のレシピを持てるもんアル。だから内緒ネ。日本の焼き鳥屋の秘伝のたれみたいなものアル」(家のは金華ハムと日本の最高級ニンニクと最高級の竹の子を混ぜてるネ)

(  `ハ´)「ハオチーすぎて皿に残ったXO醤だけでビールが進むネ。」

( ^ω^)「ペロペロペロペロ.....んっ///ゴキュゴキュッ......ぷはっ......おいしっ♡」

(  `ハ´)「死ね。」

21 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:47:11 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「おら。真ん中のもさもさも食うアル。」

( ^ω^)「なんだおこの茶色いもさもさ。」

(  `ハ´)「名前思い出せねえアル。」

( ^ω^)「ふざけんな。パクッ。」もさもさ

( ^ω^)「うめえ。さっぱりしてくにくにしてぴりからでうめえ。」

(  `ハ´)「アル。」

( ^ω^)「.....本当になにこれ?」

(;`ハ´)「ええと......もさもさある。」

( ^ω^)「.....きくらげ?」

(  `ハ´)「ああ、それアル!きくらげネ。思い出したアル。」

甘辛く良い触感のもさもさは食欲を増進させた。

22 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:50:44 ID:C9k.8stQ0

まだ1切れ残っていた最後の金華チャーシューを口に入れ舌鼓を打つ。

やはり震えるほど旨く数秒間目を瞑って余韻を楽しんでしまう。

( ^ω^)「はっ!忘れてたお。ビールビール。」

くいっと残った青島ビールを最後の一滴まで飲み干す。

( ^ω^)「ふう.....油を流し切った後のこの余韻がたまらねえお。口の中が爽やかで気持ちが良いお。」

( ^ω^)「あ......」

( ´ω`)「ちびちびやるつもりが酒ももうなくなっちゃったお......」

(  `ハ´)「次スープ出すから、その後の料理と一緒で良いアルか?次どんなの飲みたいアル?」

( ^ω^)「ok。まだこれ飲みたいけれど他のお酒も試したいから料理に合うやつ頼むお。」

(  `ハ´)「分ったアル」

完食した前菜の皿の汚れを舐めとりたい衝動に駆られるがぐっと我慢する。

( ^ω^)「それにしてもこの青島ビール気に入ったお~。」

23 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:53:06 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「気に入てくれて何よりアル。今お客さんは中国で一番ハオチーな豚を使たチャーシューと、中華料理最高の調味料を、中国で一番歴史が古いビールをお供に味わてるネ。」

(  `ハ´)「中華あんまり食べなそうだから中国4000年の歴史を感じる一皿を出して正解だったみたいアルね。あれ?5000年の歴史だたアルか?」

( ^ω^)「こんな美味しい中華料理初めて食べたお。後にまだ他の料理が控えてるってだけでドキがムネムネしちゃうお。」

チャイニーズジョークを聞き流す。

(  `ハ´)「フフフ、中華を堪能して美味しいって言ってもらえて嬉しいアル。中国の歴史と比べたらおいちゃんの10年なんてちっぽけな物だけれど続けて来てよかた思うネ。」

( ^ω^)「ちっぽけなもの....」

24 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:54:40 ID:C9k.8stQ0


年齢は違えど10年と言う共通点を持つ彼が、人をこれほどまで感動させられる技術を持っていることがとても眩しく感じられた。

自分が必死に頑張ってきた10年をこの美味しすぎる料理が全て否定している気がして。

嗚呼......こんな素晴らしい料理を前にして邪な感情なんて持ちたくないのに。

25 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 19:57:15 ID:C9k.8stQ0

( ;ω;)「うう......」

(;`ハ´)「お、お客さんどうしたアルか?」

( ;ω;)「おーん。な、何でもないお。ちょっと料理が美味しかっただけだから気にしないでほしいお」アセアセ

(  `ハ´)「......そういえばお客さんはどんなお仕事してるアル?」

( ;ω;)「お?僕はここらへんで電化製品の営業かけてるソウサク電化の社員だお。」

(  `ハ´)「アイヤー!ここらで一番大きな電化製品屋アル!立派なお仕事ネ!」

( ;ω;)「そんなこと無いお。今のところうまくいってるけれどこの10年間で身に付いたのはそこまで興味の無い電化製品の知識と張り付いたような笑顔と当り障りのない対応だけだお.....」

( ;ω;)「友達や彼女もいないし人との触れ合いなんて仕事以外でほとんどないお!毎日が......この毎日があと何十年も続いて行くって考えただけで途方もない虚無感に襲われるんだお......」

(;`ハ´)「.....」

( ;ω;)「あっ!?」

( ;ω;)「ご、ごめんお。何でも無いお。気にしないでくれお。」

(  -ハ-)「......お客さんは立派アルヨ。だからそんなに先の事考えなくて良いアルよ」

(  `ハ´)「10年務めてそんけぽちしか得られなかたなんて嘘アル。最初にお客さんが椅子に座った時においちゃんはこの人は立派な人と気が付いたアル。」

( ;ω;)「お?最初?立派?」

(  `ハ´)「そうアル。椅子に座る時、バッグを椅子に乗せたアルね。口ではなんと言おうとそれはお客さんが自分の仕事に誇りをもて大切に扱てるという証拠アル。年期は入ているけど綺麗なバッグを見て確信したアルよ。」

26 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:00:21 ID:C9k.8stQ0

そうだった。

いくら仕事に嫌気が差そうとも今まで自分は自分の仕事を雑に扱うことはしなかった。

普段から自分の身よりも仕事のバックを優先し、地面に置くことは無かった。

( ;ω;)「おーん。おーん。」

いつからか誇りを持って働くようになっていた。

長い歳月を経ったがその気持ちは隠れてしまっていただけで。

彼の根っこの部分は何一つ変わっていなかった。

(  `ハ´)「今の所うまくいてるらしいけれど、この時代に営業が上手く行き続けるのは難しいアル。張り付いた笑顔と当たり障りのない対応でやてけるほど甘くないアル。やぱりお客さんのお客さんが自信と誇りをもて働いていることを見抜いているから続いてるに決まってるネ。」

(  `ハ´)「それに友人関係がなければ作れば良いアル。おいちゃんなんて最初は一人でニホンに来て心細かたけど、仕事の中で色んな友達できたアルよ。」

(  `ハ´)「お客さん友達いないならまたこの店に来ておいちゃんとも仲良くしてほしいアル。そしたらおいちゃんの友達とも仲良くなれていせきにちょネ?」

( ;ω;)「うっぐ....ひっぐ......ありがとう。ありがとうだお......」

(  `ハ´)「シナーと呼んでくれアル。」

( ;ω;)「内藤ですお....」

27 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:02:34 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「さ、まだ前菜1品残ってるアルね。」

気が付いたら完食したはずの皿は既に片づけられ、いつのまにか小さな小皿に盛られた細長い野菜が出されていた。

( ;ω;)「シナーさん......」

まだ震える手で口へと運ぶ。

( ;ω;)「キュッキュッとした触感が楽しいお。それにこれはさっきのXO醤なのかお?さっきよりもマイルドで良く野菜と合うお?何かの豆かお?」

(  `ハ´)「これは金針菜(キンシンサイ)ネ。ニホンだとユリの花の蕾って言うネ。中国で昔から大事にされてて生で食べると一番体に良いネ。今回のXO醤は金針菜に合うように辛みを抜いて生姜とニホンのみょうがを混ぜたアル。内緒アルよ?」

( ;ω;)「素朴な味で美味しいおー。」

(  `ハ´)「精神安定作用がある薬膳だから滅茶苦茶ハオチーなわけでは無いネ。おいちゃんは好きだけれど。」

( ´ω`)「......僕のためを思ってくれてありがとうだお」

(*`ハ´)「フフフ、たまたまアルヨ」ススス

照れているのか厨房にいそいそと戻る。

(  `ハ´)「話し込んじゃってまだ準備できてないけれど、すぐ出来るからまててネー。」

待つことには慣れている。

元はと言えば自分が悪いんだし慣れるも何もないけれど。

さっきの前菜の余韻だけで10分は待てるさ。

( ^ω^)「本当に良いお店を見つけてしまったお......」

心からそう思った。

28 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:03:34 ID:C9k.8stQ0

厨房では楽しそうに大きな中華鍋を振るシナーと火柱が経つほどの大きな火が格闘している。

(  `ハ´)「スープを温めるアル~♪はっ!ほっ!よっ!」

(  `ハ´)「野菜ちゃんをぶち込むアルヨー♪」

(  `ハ´)「アイヤー!!きのこどこ行ったネー♪」

( ^ω^)「それだけは何とかならないのかお?」

(  `ハ´)「ならないアル。生き甲斐アル。」

( ^ω^)「アイヤー......」

29 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:05:07 ID:C9k.8stQ0

3分とかからなかった。

シナーが湯気の立ち上る平皿を運んで来た。

( ^ω^)「おーやっぱり何でも美味しそうだお。これは......レタス?」

(  `ハ´)「レタスアル。中国じゃニホンみたいな生サラダじゃなくて炒めて使う事が多いネ。それと舞茸も一緒に入てるね。」

( ^ω^)「そうなのかお。」

ふむ。見る限りでは安っぽい素材だけれどどうせ一口食べると......

レンゲを使い白く濁ったとろりとしたスープをすする。






(*^ω^)「知ってたわああああああああああめちゃくちゃうめえおおおおおおおお!!!」






口に含むと上質でべた付かず澄んでいる油と、複雑な味わいのスープが丁度良い塩加減で整えられていた。

( ^ω^)「もしかして鳥ガラスープかお?」

(  `ハ´)「のんのん。これは上湯(シャンタン)スープネ。でも内藤さん鳥ガラてのは良い線行てるネ。」

(  `ハ´)「さっきの金華豚と鳥と豚肉をおいちゃんが7時間くらいかけてうとうとしながらゆっくり煮込んたスープね。ニホンの美味しい塩を使ったらとても良い味になったね。」

( ^ω^)「なんでこんな濃厚なのにあっさりした味で綺麗な色なんだお......」

(  `ハ´)「フフフ、これも企業秘密ね。こっちはラーメン屋の秘伝のスープみたいなもんアル。やっぱり上湯は中国でも最高級のスープって言われるくらいだから何入れても美味しいネ。」

( ^ω^)「やっぱりまた最高級かお。お店潰れたりしないのかお?」

(  `ハ´)「そんなに沢山出さず少しずつ皆に味わてもらてるから大したことないアル。もちろんいぱい食べたら高級品らしく高くつくネ」

(*`ハ´)「今度来た時に美味しい上湯スープが飲みたいて言てくれればもっと色んな具材入れて作てやるネ。」

(*^ω^)「おー。それは俄然楽しみだお。」

30 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:06:28 ID:C9k.8stQ0

次はスープに浸されたレタスを楽しむ。一度油を通してあるのか鮮やかな色合いで噛むたびにしゃきしゃきと良い触感を感じさせてくれる。

ひとしきりレタスの触感を楽しんだ後に舞茸を噛みしめる


じゅわあっ。


噛みしめた瞬間良くしみ込んだ上湯スープがきのこの独特な風味と共に湧き出る。

( ^ω^)「おお、きのこがスープを吸って美味しいお。実は舞茸がきのこの中で一番好きなんだお!食べることができてうれしいお!」

(  `ハ´)「ふふふ、それはよかたヨ。」


温かいスープとシナーの気遣いが冷え切った心と体を芯まで暖めてくれた。

31 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:08:25 ID:C9k.8stQ0


pipipipipipipipipipi


カウンターまでタイマーの音が響く。


(  `ハ´)「お、カオヤー焼けたネ」

( ^ω^)(かおやー?)

厨房へ引っ込む。

(  `ハ´)「ありゃ、まだもうちょいかかるアル。時間空いちゃうからこれ見るヨロシ」ドーン

丸裸になったアヒルを見せつける。

(  `ハ´)「これが有名な北京ダックの焼いてないやつネ」

( ^ω^)「おお!すごいお!良くテレビとかで見るお!」

(  `ハ´)「高い店だと1万5千くらいするけれどまるまる食べてくアルか?」

(;^ω^)「ご冗談を。」


残念そうな顔をしながら厨房へ引っ込む。本気かこの野郎!


(  `ハ´)「お酒とダックもてきたヨー」



( ^ω^)「えっ」



本気かこの野郎!


皿の上に乗ったこんがりと茶色く焼かれたアヒルがあった。

32 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:09:28 ID:C9k.8stQ0


が、先ほどのものとは違い足の付け根付近の部位だけだった。


( ^ω^)「吃驚したおー。」

(  `ハ´)「まるまるのが良かったアル?」

( ^ω^)「いらないアルよー。」


(  `ハ´)「無いアルってどっちやねん!」


( ^ω^)「wwwwwwww」


( ^ω^)「さっき言ってたかおやーってなんだお。」

(  `ハ´)「拷鴨(カオヤー)はアヒル。北京拷鴨(ペイジンカオヤー)で北京ダックね。」

( ^ω^)「なるほどだお。」

(  `ハ´)「早速皮剥ぐアル。」

33 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:11:10 ID:C9k.8stQ0

パチンと、ビニールの手袋を付け果物ナイフのような小さく鈍い包丁を手にアヒルを押さえる。

すすすっと切れ込みを入れ綺麗に皮をはがす。

ぺりっと綺麗に2枚ほど皮をはがし、ひっくり返しナイフの背を使い綺麗に脂身をそぎ取っていく。

(*^ω^)ゴクリ

綺麗にこんがりと茶色く焼けたアヒルの匂いが鼻腔をくすぐる。

(  `ハ´)「綺麗に取れたアル。」

てらてらと輝く皮を丸い生地の上に乗せる。

(  `ハ´)「甜麺醤ベースのたれをぬりぬりアルー♪」

(  `ハ´)「刻んだきゅうりを乗せて~♪あ?ネギ食好きアル?」

( ^ω^)「大好き!」

(  `ハ´)「ネギをいっぱい乗せて~♪揚げワンタンの皮の粉末をパラパラ~♪」

(  `ハ´)「くるくる巻いて完成アル~♪」

(  `ハ´)「もう一個あるからもう1曲行くアル」



( ^ω^)「止めろ下さい。」



丁寧に曲を止めてもらうこと1分。目の前に丸まった生地が2つ出された。

34 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:12:03 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「これグラスね。こちは手を洗うフィンガーボウルネ。飲んじゃダメアル。」

(  `ハ´)「これ紹興酒ネ。飲んだことないだろうし15年のちょと良い物選んじゃたアル。」

( ^ω^)「おー、紹興酒は聞いたことがあるお。飲んだことはもちろんないけれど。」

(  `ハ´)「ちなみになんで紹興酒って言うか知ってるアル?」

( ^ω^)「知るわけないお。教えてお!」

(  `ハ´)「紹興市で作られたからダオ!」

(#^ω^)「ビキビキ」

( ;`ハ´)「ア、アイヤー」

35 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:12:50 ID:C9k.8stQ0

紹興酒は初めて飲むがきっと美味しいのだろう。

陶器製の瓶からトットットと先のすぼまったグラスに、深いこげ茶色の液体が注がれる。

( ^ω^)「へんな形のグラスだお。」

(  `ハ´)「このグラスはくるくるまわすと匂いが籠るから良い紹興酒だと香りを十分に楽しめるアル」

シナーに従いくるくると回してみる。

( ^ω^)「おお、やや甘いような匂いがするお。」

シナーは満足そうに頷いた。

( ^ω^)「では頂くお。」

先ほどは余りのおいしさにすぐ飲み切ってしまったので今回はいつも通りちびちび行こう。

ちびっと飲むとたちまち少し甘くまろやかな味わいが広がり癖のない苦味が後を追う。

甘みと酸味と苦味が渾然一体となって何とも言えない深い旨みを生み出し、ふわっとした気持のよい余韻を残す。

( ^ω^)「おいしいお......それしか言葉が見つからないお。」

ちびちびやるのには最適かもしれない。

36 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:14:30 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「しかり味わってもらえるとおいちゃんもうれしいアル。これ気に入ったら徐々に若い年数の物も試すと良いアル。」

(  `ハ´)「ただし、何年って書いてあるのには偽りはないけれど大体国外へ輸出する酒には水混ぜてかさ増しするから買うときはおいちゃんに言うヨロシ。」

(;^ω^)「ええ......」

(  `ハ´)「中国も良くやるけれど輸入品のドイツのビールなんかも同じネ。だからよく騙された奴らが本場のドイツビールはウマイ!なんて喜ぶアル。あいつらアホアル。」

( ^ω^)「見も蓋もねえ.......」

(  `ハ´)「話し過ぎちゃたアル。さ、温かいうちに食べるヨロシ」

素手で持ち上げ一口齧る。

ぱりぱりっとした良い音ともちっとした生地の触感の後にしゃりしゃりとした揚げワンタンの粉末が病みつきになりそうだ。

こんがりと焼けたアヒルの皮はただの皮とは思えないほどの甘さと旨みが凝縮されていた。

たれと揚げワンタンの粉末のしょっぱさがその皮の旨みを何倍にも引上げ、それに加えてぴりりとしたネギのパンチが何ともいじらしい。

さらに噛むときゅうりのみずみずしさが油っぽさを感じさせない事に気づく。

完璧だ......

37 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:15:19 ID:C9k.8stQ0


(  `ハ´)「内藤さん?」

( ^ω^)「」

(;`ハ´)「し、死んでる......」



( ^ω^)「いやあ、川の向こうでばーちゃんが手を振ってたお。」



(  `ハ´)「アホな事言てないで酒飲むアル。」

38 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:16:31 ID:C9k.8stQ0

ちびりと紹興酒を飲む

先ほどのビールと違い、じわじわと油を溶かす様な感覚。

(*^ω^)「はう......最高だお......天国ってこんな近くにあったんだおね。」

目の前のシナーは北京ダックの後片付けをしている。

( ^ω^)「お?そういえば余った肉はどうするんだお?」

(  `ハ´)「おいちゃんの夕飯になるアル。」

( ^ω^)「......」ジーッ

(;`ハ´)「あんましハオチーないアルよこれ......」

( ^ω^)「......」ジーッ

(;`ハ´)「分ったアル。後で炒めて上げるヨ。でもアヒルは旨みを全部皮に移しちゃってるから本当にそこまでハオチー無いヨ。」

( ^ω^)「やったお~。嬉しいお~。」

39 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:17:24 ID:C9k.8stQ0

ちびりちびりと他愛のない雑談を楽しみながら食を進める。

こんなに笑顔で楽しく物を食べたのはいつぶりだろうか......

彼は次の料理を用意するため後ろに引っ込む

突如会話が無くなり、途端に物悲しくなる。

大学の頃の数少ない友人だったドクオは今何をしているんだろうか。

なんだかんだ楽しかった大学生活をぽつぽつと思い出しながら友人にメールを送る。

人を誘うなんて久しぶりだ。

40 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:18:27 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「蟹ちゃん来たアルヨー。熱いアルヨー」

( ^ω^)「上海蟹ちゃん!!!」

(  `ハ´)「まだ旬だからめちゃくちゃハオチーアル。」

( ^ω^)「でもめちゃくちゃ高くない?」

(  `ハ´)「ニホンだとキロ4000円とかするネ。おいちゃんは中国の友人から仕入れてるから投げ売り価格で仕入れてるネ。」

(;^ω^)「おいちゃんすげーお。」

(  `ハ´)「褒めても脱がないアルヨ」

( ^ω^)「......」

(  `ハ´)「酷いアル。所で上海蟹はなんで上海蟹って言うか知ってるアルか?」

( ^ω^)「もう騙されねーお。どうせ上海が有名な産地なんだおね?」

(  `ハ´)「違うアル。ニホンのやつらが勝手に上海蟹って呼んで定着しちゃただけある。本来は中華絨螯蟹て呼ぶネ。ハサミついた毛ガニって意味アル。」

( ^ω^)「......」

(#^ω^)「ふざけやがって。」

41 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:19:23 ID:C9k.8stQ0

シナーは普段良く見かけるカニフォークを使い器用に蟹の腹を開けた。

(  `ハ´)「これは雌蟹ね。卵あて雄よりハオチーね。雄は雄で白子がもーちもちで癖になるけど雌の卵のほうが人気ネ。」

( ^ω^)「今度来た時雄も食ってやるお、」

(  `ハ´)「パカー。へへ、嬢ちゃんたっぷりいやらしい卵が詰まってるじゃねえか。」

( ^ω^)「マジキチ。」

(  `ハ´)「カリカリカリ~♪。あ、このぶよぶよしたのは食べられないからポイー♪」

はがした蟹の頭の殻をひっくり返しそこに味噌と卵を盛り付ける。

(  `ハ´)「1匹だとやっぱり量が少ないネー。」

蟹の足をはさみで切り落とし中身の肉を掻き出す。

(  `ハ´)「ついでに少ないけど肉も入れちゃうアル。」

(  `ハ´)「出来たアル~♪」

皿の上に蟹の頭の殻。

その中に綺麗に収まったカニの中身がほわほわと湯気を上げている。

42 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:20:27 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「これにつけて食べるヨロシ。黒酢とか醤油とか生姜とかで作ったたれネ。」

スプーンですくい、たれのかかった味噌を口に含む。


もっちりとした味噌が口の中でほどける。


正に絶品。


とても濃厚でミルキーな蟹味噌の蕩けるような甘さが広がる。

ふつふつと卵を噛むと何とも言えないまろやかな磯の香りが広がる


( ^ω^)「中華料理。侮っていたお。」


( ^ω^)「こんなに美味しいものがこの世にあるとは。」

複雑に混ざり合った蟹の身は味の起伏が激しいがどの味が来ても美味しくてほっぺたが落ちそうになるのだ。

紹興酒を傾け磯臭さを飲み込むと。

身体が震えた。

比喩でも何でもなく急に寒くなったのだ。

43 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:22:14 ID:C9k.8stQ0

( ^ω^)「寒いお。」

(  `ハ´)「蟹ちゃん美味しいけれど食べると体冷えるアル。」

( ^ω^)「あり、ジャスミン茶飲み切っちゃったお。」

ポットを開けるが中は良い香りが広がるだけだ。

(  `ハ´)「代わりに生姜茶飲みながら食べるね。」

陶器製の小さなお猪口を差出し、なみなみと注ぐ。生姜のすっとする香りが辺りに広がる。

(  `ハ´)「普通の生姜を摺ったお茶だと大してあったまる効果は無いネ。一度干して乾燥させた物だけが体を芯からあっためるお茶になるネ。」

( ^ω^)「知らなかったお。頂くお。」


ツンと生姜の辛さが来るがすぐにお腹の底からぽかぽかと熱が上がってきた。


(*^ω^)「これでいくらでも行けるお。」


ちびちびと酒→蟹→酒→生姜茶のローテーションを繰り返す至福の時。

44 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:23:02 ID:C9k.8stQ0

再び雑談に花が咲き酒が底を着き始めた頃。

( ^ω^)「そういえば、聞きたかったんだけれど、シナーさん最初僕を励ましてくれたけれど、もしかして......」

(  `ハ´)「そうアル......おいちゃんも昔はビジネスマンだったアル。」

( ^ω^)「やっぱりそうかお......その時の話を聞きたいお。」

(  `ハ´)「長くなるけれどいいアルか......?」

( ^ω^)「おねがいするお」

(  `ハ´)「......じゃあそんなに面白い話じゃ無いけど聞いてくれアル。」

45 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:24:15 ID:C9k.8stQ0
おいちゃんは大学を卒業してから営業職に就いて毎日汗水たらして働いたアル。

内藤さんと同じように早起きして夜遅くまで働いてたネ。

でも辛くはなかたアル。

自分の仕事に誇りをもてたからネ。

だけど残念ながらおいちゃんにビジネスの才能は無かったヨ。

努力をして技術を身に着けたアル。

だけれど才能と技術は別だったネ。

3年を過ぎるころには業績がどんどん落ちて行っいったアル。

周りの社員にどんどん追い抜かれて積み上げた誇りはどんどんボロボロになったアル。

あの頃は切羽詰っておいちゃんの学んだ張り付いた笑顔は凍り付いて心の中では常にイライラしてたと思うアル。

そして最後には全部投げ出して逃げるように実家に帰ったアル。

46 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:26:26 ID:C9k.8stQ0

( ^ω^)「シナーさん......」

(  `ハ´)「今で言うニートをだらだらと続けた時に、ありがちだけれど良い食材を安く仕入れて料理する笑顔があふれる店に出会ったアル。」

(  `ハ´)「そこに感銘を受けて弟子入りしたネ。そして色々あて独り立ちして師匠から『珀の心』を学びニホンに来てお店やってるアル。」

(  `ハ´)「後悔は無いわけじゃないネ。でもこの仕事を始めて良かったと思うことの方が沢山あたネ。」


沈黙が続く。


(  `ハ´)「......だから、おいちゃんは内藤さんが立派だと言たアル。リップサービスでもなく紛れもない心から出た言葉アル。」

(  `ハ´)「自分が手にできなかた才能を持てるネ。羨ましいアル。」

(  ω )「ありがとうだお......」


自分はこの人の料理をみて少なからず憎しみを抱いてしまったことをひどく後悔した。


(  ω )「シナーさん......あの.....僕......実」

(  `ハ´)「はあああああああ。まーたしんみりしちゃったアル。普段おいちゃんこういうの苦手なのにモー。」

(  `ハ´)「最後に残ったお酒蟹の殻に入れてかき混ぜて飲むアル。」

言われたとおりに最後の1滴まで注ぎかき回す。

不思議なマーブル模様が浮かぶ。

(  `ハ´)「しんみりを飲み込むアル。料理は楽しく食べるのが良いネ」

少し苦く磯臭さのある。けれど不思議と調和がとれている液体を飲み下す。

47 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:30:17 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「まだお腹空いてるアルね?」

( ^ω^)「おっ!」

(  `ハ´)「ちょと時間かかるから漬物でも食べて待ってるネ」

角切りにされた大根が黄金色に漬かっており、積み上げられた様子はまるでピラミッド。

ほのかな甘みとしょっぱさが癖になり、ぽりぽりと齧る。


シナーさんの言葉を心の中で反芻する。


厨房では大きな火が上がり、下手糞で陽気な歌声だけが響いていた 。

49 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:36:32 ID:C9k.8stQ0

没入しすぎてしまった。

目の前に2つの皿が出されるところだった。

炒飯特有のあのラードと醤油の良い香り。隣の皿はニンニクが効いているのか男性が大好きな良い香り。

(  `ハ´)「松の実入りの黒炒飯とさきのアヒルの肉と空芯菜のガーリック炒めネ。多分明日休みだろうしニンニク入れちゃったヨ。」

( ^ω^)「おお!ありがとうだお!嬉しいお!炒飯色が黒いお!」

(  `ハ´)「中国のたまり醤油使てるネ。」

レンゲを使い炒飯を食べる。

色を見るにしょっぱいのかと思っていたのだが以外にもあっさりとしていてくどくない。

ぱりぱりのレタスと豚の細切れがとても良いアクセントになっている。

たまに混じる松の実の上質なピーナッツを思わせる味はこの炒飯のためだけにあるのかもしれない。

それほどこの組み合わせは抜群だった。

50 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:37:25 ID:C9k.8stQ0

( ^ω^)「次は......空芯菜?」

(  `ハ´)「アル」

ニンニクの香りが食欲をそそる。

緑の細長く丸い茎が多めの野菜は噛みしめるたびにキュッキュっと良い音を立てる。

アヒルの肉はシナーさんの言った通り旨みが抜けきりササミの様な味になっていたが、

ガーリックと唐辛子の濃い味付けにマッチしていてとても美味しい。

ダメな食材も美味しく変えてしまうこの技術にはいくら拍手しても足りないだろう。

(*^ω^)「この葉っぱも美味しいお。美味しいお!」

(  `ハ´)「空芯菜は見て分かる通り真ん中の「芯」の部分が「空」だから空芯菜なのネ。ホウレンソウよりも栄養があて食べ応えがあて安くて美味しいアルね。」

(*^ω^)「この炒飯はお昼時に長靴一杯食べたいお......空芯菜の方もガーリックのエキスが空っぽの茎に染み込んで美味しかったお。」

(  `ハ´)「昼時に長靴はいて来てくれれば要望に応えるネ。ニンニクは食べると元気出るから疲れも吹き飛ぶネ。」

ある程度お腹はいっぱいになっていたはずなのにがつがつとがっついてしまう。

51 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:38:35 ID:C9k.8stQ0

全ての料理を平らげた後。

内藤の前にさりげなく出された花茶を飲み一息ついてからお礼を言う。

( ^ω^)「お腹も心も満足だお~。今日はありがとうだお。本当に楽しい時間を過ごさせてもらったお。お会計を......」


(  `ハ´)「あ、ちょと待つね内藤サン。」


早歩きで厨房に戻る。

(  `ハ´)「確か時期が時期だし貰た奴があると思......あ、あたあたヨ。」

何かを袋にいれちょいちょいとラッピングをする。

綺麗なラッピングが施された袋に茶色い物が3つほど入っている。

52 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:39:57 ID:C9k.8stQ0

( ^ω^)「さーたーあんだーぎー?」

(  `ハ´)「フフフ、大体同じようなもんだけれどこちのが多分先よ。黒糖は使てないけどネ。これは『開口笑』言うネ。」

( ^ω^)「かいこうしょう?」

(  `ハ´)「中国で食べられる縁起の良いお菓子ネ。揚げてるときにぱかと割れて口が開いて笑てる様に見えるから開口笑ネ。お土産にサービスヨ。」

(*^ω^)「ありがとうだお!」

(  `ハ´)「ニホンの『笑う門にはグフ来る』て言う諺あるけどだいたい同じ意味が込められたお菓子ネ。お仕事大変だろうけれど笑顔でがんばてネ。」

(;^ω^)「グフ来たらやべえお.....でもありがとう。今日はこのお店を見つけられて良かったお!」

(  `ハ´)「じゃあお会計3000円ネ」

( ^ω^)「あれ?」

(;^ω^)「えっ......そんな格安だったっけ?」

53 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:41:02 ID:C9k.8stQ0

(  `ハ´)「最初に指定された金額の食材で作たアル。何あるか?ぼたくりあるか?戦争アルか?お?」

(;^ω^)「いやいやいや、安すぎませんかお?頼んだのは自分だけれどここまで満足できる量と質だったとは。」

(  `ハ´)「気にすんなアル......まあ確かに酒とお菓子はほぼサービスだけれどそれ以外は大体適性の値段ね。此処が安いんじゃなくてほかの店がぼったくてるだけアル。満足してくれたならまた来てくれるとありがたいネ」

( ^ω^)「当たり前だお!毎週来るお!」

(  `ハ´)「フフフ、それは嬉しいアル。次は会社の同僚や昔の友達と来ると良いアル。」

(;^ω^)「予定があれば.....あ、友達とはもしかしたらくるかもしれないお。」

お題を払い席から立ち上がる。

(  `ハ´)「最後にこれ持っていくといいアル。お店の会員カードみたいなもんね。まあおいちゃんの趣味だから持てこなくても良いけれど。」

54 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:41:46 ID:C9k.8stQ0



渡された淡い青の懐紙を開いてみると小さな琥珀の欠片があった。


.

55 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:42:53 ID:C9k.8stQ0

( ^ω^)「お、これは琥珀かお?お店の名前だからだおね!綺麗だお!ありがとうだお。大切にするお。」

(  `ハ´)「そんな高い物じゃないから気にしなくてヨロシ。師匠の教えネ。」

( ^ω^)「『拍の心』だっけ?気になるお~。」

(  `ハ´)「企業秘密だけどいっぱい来てくれたら教えるかもアル。」

( ^ω^)「XO醤も?」

(  `ハ´)「ぶち殺すぞ。ジャパニーズ。」

(;^ω^)「すまんこ。」


ガラガラガラ


( ^ω^)ノシ「また来るおー」


(  `ハ´)ノシ「再見~」

56 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:47:12 ID:C9k.8stQ0

時刻は既に10時半を回っている。

店に入る前より幾分か落ち着いた街並みを通り駅へ向かって歩いた。

気温は10度前後だろうか。周りの人達は自分の肩を抱き寄せて歩いている。

多少の寒さはあるかもしれないが『琥珀色の料理の数々』がくれた暖かさのおかげか特に気にならない。

勿論シナーさんの暖かい言葉も原因の一つだろう。

これからの仕事はなんだか楽しんで頑張れる気がした。

57 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:47:56 ID:C9k.8stQ0


ポケットの中で携帯が震える。


( ^ω^)「おっ?」

58 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:48:48 ID:C9k.8stQ0

----------------------------------------------------
差出人  :ドクオ 
タイトル :無題:re
----------------------------------------------------
久しぶりだな内藤!連絡くれてありがとう。
元気そうで安心したわ。
こっちも忙しいけれどぼちぼちやってるよ。
お互い就職してからめっきり会う機会が減っちまったな。
今度そっちに行くから美味しいお店でも予約しといてくれよ。

----------------------------------------------------


( ^ω^)「元気そうでよかったお。」メルメル

59 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:50:43 ID:C9k.8stQ0

冬の冷たい風に吹かれ週刊誌の切れ端が空に舞い彼の顔にへばりつく。

( ^ω^)「うわっち。」ばさばさ





彼はこの雑誌の切れ端を手に取り眺めたのか。


それとも眺めなかったのかは誰も知らない。


.

60 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:52:07 ID:C9k.8stQ0


今月のパワーストーンのコーナー\(^o^)/

『琥珀』

マイナスのエネルギーを吸収してプラスのエネルギーを注入してくれる石です。

・心身ともにデトックスしたい!

・忙しく、ストレスが抜けない!

・穏やかな人間関係を築きたい!

そんな方はぜひこの石を持ちましょう!

61 :名も無きAAのようです :2015/07/19(日) 20:53:08 ID:C9k.8stQ0


(  `ハ´)『珀の心』のようです    ~おわり~




【琥珀を贈る事は相手に「幸福を贈る」事と同義也】
                    ~拍の心~


.







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