( ・-・ )エンドレス・スターシステムのようです

2 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:09:56 ID:8a3a.8kE0
ぼくは目を覚ました。身体を起こすとそこはベッドの上だった。
部屋を見渡してみる。ごく一般的な一軒家の自室と言ったところだ。
机には参考書が並んでいて、ハンガーには制服がかかっている。
ぼくは学生なのだ。参考書を見る限りでは高校生だろう。
カーテンからは朝陽が差し込んでいて今が朝だと分かる。
よくある、ベタな物語な始まり方だ。

( ・-・ )「まぁ、今回は普通だな」

ぼくの名前はシーンという。そしてぼくはブーン系小説のキャラクターなのだ。
そう、今ぼくがこうして語っているのはブーン系小説なのである。
今回は一人称でぼくが語るというスタイルを用いている。

冒頭で何故ぼくが初めて自分の部屋を見たかのような反応をしたかといえば、本当に初めてだったからだ。
たった今このレスでぼくの新しい物語が始まったのである。新しい物語が始まってぼくがまず確認するのは世界観である。
そもそもブーン系小説というのはスターシステムという手法が取られ、キャラクターが元より決まっているのだ。これについては後述する。
スターシステムを用いているブーン系では同じキャラクターが色んな作品で活躍している。そして一つの物語が終わると、次の物語へと飛ぶのだ。
転生と表現しても良いだろう。前の物語が最終回を迎えると次の物語へと転生するのである。
ぼくも前スレで脇役として出演して、今さっきこの部屋に飛んできた。
そうやって物語が完結するたびに次の物語へ転生し続けているのだ。
もうこれで何度目だろう。ある時は商人だったり、能力者であったり、敵の雑魚キャラだったり、色々だ。
因みに物語が完結せず放置されてしまった場合は、スレッドが落ちると自動的に転生する。
創作板のようにスレッドが落ちない環境であるとキャラクターは身動きが出来なくなってしまうのでご注意願いたい。

3 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:11:07 ID:8a3a.8kE0
さて、ぼくについてもう少し語ろう。
先程も自己紹介した通り、ぼくはシーンというキャラクターだ。
自覚はあるが、マイナーキャラクターの部類にカテゴライズされるだろう。
これについて先に出たブーン系小説のスターシステムにもう一度触れたいと思う。
ブーン系に登場するキャラクターは大体決まっていて、テンプレートとしてまとめられている。
そして各キャラクターには性別や性格などの最低限の設定が備わっている。
作者はそのテンプレートから自分の紡ぐ物語に使用したいキャラクターを選ぶのだ。
キャラクターは最低限の設定を持っているが、同じキャラクターでも物語によってそれぞれの個性が出る。
同じ設定ながら作者によって少しずつ違った生き方をしているのがスターシステムの面白いところだろう。
勿論、性別が逆になるなどキャラクターの設定を大きく変えて使用するケースもある。
美人で完璧超人のクーがどうしようもないクソビッチになっていたりもする。
元気ハツラツなヒートが大学デビューのクソビッチになっていたりもする。
作者が違えば絶妙な掛け合いで名コンビだったキャラクター同士が互いを憎み殺しあっていたりもする。

ぼくは先述した通り、マイナーキャラクターである。
逆にメジャーなキャラクターを挙げてみよう。例えば主役級AAであるホライゾンやドクオだ。
彼らは勇者であったり、能力を授かった高校生であったり、とにかく主人公の座を射止める事が多いのだ。
しかしながらスターシステム最大の欠陥はそこだ。キャラクター格差が異常なのである。
彼ら人気キャラクターは主人公であったり、重要な登場人物として常にブーン系の表舞台に立っている。
第一線で活躍しているのだ。その影にいる、ぼくらマイナーキャラクターはどうか。登場機会が少ないのだ。
たまに物語に登場する機会が与えられても雑魚キャラだったりぞんざいな扱いが多い。
これがスターシステムの欠陥である、キャラクター格差だ。
ぼくだって勇者として魔王を征伐したいし、能力者としてバトルで活躍したい。
だけど回ってくるのは一話分のみ登場の微妙な配役ばかりなのだ。

4 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:13:43 ID:8a3a.8kE0
現に、AAテンプレというものがある。現在のAAテンプレを見て欲しい。
テンプレ1、2、3と続いている。言ってしまえばこれはサッカーJリーグのJ1、J2、J3と同じようなものだ。
最上位であるテンプレ1のキャラクターはホライゾンやドクオなどの主人公級やツンやクーなどメインヒロイン級が並んでいる。
まさしく強豪ばかりだ。物語の主人公はこのテンプレ1から選出される事が多い。人気者ばかりなのだ。
ぼくはといえば、最下位テンプレ3にいる。いや、テンプレに入っているだけでまだ認知されている方だ。
この他にテンプレにも入れてもらえない超マイナーキャラクターが大勢いるのだ。それに比べれば良い方である。
テンプレも変動する事がある。ニュッなんかいつの間にかテンプレ2にちゃっかり入っている。
アイシス清水はテンプレ入りこそ逃しているが携帯掲示板出身としては健闘している方だろう。

気がつけば随分とキロバイトを消費してしまった。そろそろ物語に戻ろうと思う。
ぼくのようなマイナーキャラクターとしては今回のように主人公の座を与えられる事は非常に珍しいのだ。
だから今回はとても期待している。いつも雑魚キャラばかりなので尚更だ。
今回はぼくが一人称で語るというスタイルを取っているが結局は神である作者に喋らされているようなものである。

( ・-・ )「ほら、こんな感じにね」

一人称語りのブーン系小説では地の文と台詞の境目が曖昧になりがちである。
まぁそんな事は放っておいて、いよいよ物語を進めよう。ぼくは自分の部屋で目覚めたところだ。
とりあえず制服に着替える。学生で今の時間が朝ならば、これから登校するという事だ。
舞台は現代だろう。まぁ一番やりやすいからぼくは好きだ。戦国時代とか未来世界が好きなキャラクターもいるけど。

「シーン、ごはんよ~」

階下から中年女性の声が聞こえる。母親だろう。
台詞にAAが付されていないので、自分で確認しなければキャラクターが誰か分からないという事だ。
母親キャラクターと言えばカーチャンが鉄板である。流石家ならば母者だ。
制服に着替え終わってぼくは部屋を出る。ベタな学ランだ。公立高校だろう。
階段を降りて、リビングに入る。そこでテーブルに朝食を置く母親役と対面する。

lw´‐ _‐ノv「おはようシーン」

なんと、母親はシュールだった。意外な配役だと思う。

5 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:16:08 ID:8a3a.8kE0
( ・-・ )「おはよう」

リビングにはぼくと母親シュール以外には誰もいない。一人っ子だろうか。父親はもう出勤したのだろうか。
カーチャンが母親役だと父親役を設定しない作者も見かけられる。

lw´‐ _‐ノv「ほら、早く食べなさい。 遅刻するわよ」

ぼくは皿に盛られたトーストをかじる。32インチの液晶テレビでは朝のニュース番組をやっている。
本当に普通の平和な現代設定だ。これが戦争中の国だったりすると転生された直後から超絶ハードな人生だったりする。
ぼくみたいなマイナーキャラクターを作者達はすぐに切り捨てる。使い捨てにする。あっけない死に方で使ったりする。
出てきて敵に一瞬で斬り殺されて転生した事もあったし、物語が始まってから干ばつが続いて餓死した事もある。
女性キャラクターに至っては乱暴された挙句殺された例もあるし、散々だ。

(; ・-・ )「ってパン!? シュールがパン!?」

つい反応が遅れてしまった。シュールがパン?あの米キャラが?どうなっている?

lw´‐ _‐ノv「どうしたの」

(; ・-・ )「え、しゅ……お母さん、パン!? パンなの!?」

lw´‐ _‐ノv「当たり前じゃない、朝食はパンの方が手っ取り早くていいじゃない。 それにお昼もお父さんは社食だし、私はまかない付きだし、
あなたも学食だし、ご飯を炊くのは夕食だけで充分だもの。 それにねぇご飯はたくさん噛まなきゃいけないから時間のない朝には
不向きだと思うのよ。 なんで時間に追われる朝に効率の悪いご飯を食べなくちゃいけないのよ。 その一分一秒を他に回せるわよ。
その余裕でしっかり化粧が出来るし、ゆっくり片付けが出来るし、やりたい事はいっぱいあるのよ。 それに朝から炊飯器を洗うのが
とにかく嫌なのよ。 あのびっしりついた米粒を朝からガシガシ洗うのよ。 お湯につけておいても取れないのよ。 頑なに離れようと
しないのよ。 強情なのよ。 ステンレスたわしでガシガシガシガシ洗ってやろうかとすら思うのよ。 本当(; ・-・ )「分かった、分かったよ、うん」

6 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:18:01 ID:8a3a.8kE0
ぼくはさっさと朝食を食べる。そして家を出る。嫌な予感がする。
どうやらぼくは自転車通学らしい。そういう基本情報はその場面になるとなんとなく頭に浮かんでくる。
学校までの道のりも仮想現実のように矢印が浮かぶのだ。視界にカーナビが表示されているみたいだ。
ラブホテルでエレベーターから目的の部屋まで足元の矢印がエスコートしてくれるガイドシステムに似ている。
因みに遅刻しようになるとアニメのアイシールド21みたいにギュインギュイン!といった感じで激しい矢印が出てくる。

ぼくの家はやはり平均的な現代の家だった。車は日産セレナだった。普通である。
家があるのもありがちな閑静な住宅街だ。住んでいる都市にはJRの駅があり、国道が走り、高速道路のインターチェンジが設けられている。
高校生ならばやはり高校が舞台だろうか。せっかく主人公に抜擢されたのだし、甘酸っぱい青春モノが良いなと期待してしまう。
ただ学校が舞台となると壮絶な苛めであるとか校内戦争とかダークで暴力に溢れた作品に当たる事もある。ああいうのは勘弁願いたい。

「おはよ~シーン!」

不意に背後から声をかけられる。後ろを見ると誰もいない。
しかし横を見ればピンクの軽自動車が停まっていて、窓から女性が顔を出していた。

(; ・-・ )「は……ハイン……?」

ぼくは愕然とする。
しかし跳ねた髪に深夜のドンキにキティちゃんサンダルで現れそうなジャージを着た運転手は紛れも無く、ハインリッヒである。

从 ゚∀从「そうだぜ、近所に住むお姉さんハインリッヒだぜ」

急に説明臭くなりやがったぞ。

(; ・-・ )「えっとハイン、その車は……」

7 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:19:46 ID:8a3a.8kE0
そう、ハインリッヒが乗っているのはダイハツのミラ・ココアである。
メーカー希望小売価格一.一八八.○○○円、お洒落な上に安価で女性に人気の軽自動車である。
可愛らしさ全開のデザインなのである。ボディカラーもムースピンクパールである。もう女子感フルスロットルなのだ。
ハインリッヒといえばハーレーを颯爽と乗りこなす格好良い女性、そういうイメージが一般的であろう。
そのハインリッヒが、スイーツみたいな丸っこい軽自動車に乗っているのである。

从 -∀从「カワイイだろ? しかもインテリアもパネルカラーやシートが選べて色んな組み合わせを作れるんだ」

(; ・-・ )「いや、ほら、ハインはもっと大きい車とか大型バイクとかああいういかついやつを……」

从 ゚∀从「はぁ? 何言ってんだお前、街乗りに関しては小さい車の方がいいに決まってんだろ。 日本は土地が狭いから道路も狭いんだよ。
アメリカが自国の車をもっと日本で売ろうとしてるだろ? 日本が軽自動車ばかり優遇してるって言いがかりつけてきてるだろ?
大きなお世話だって話だよな。 そもそもバカでかいアメ車は日本の道路には合わねーんだ。 通れない道路多いだろうよ。 つまり
日本の環境に絶望的に合ってない。 それでも売れると信じてるからバカだよな。 あいつらは傲慢で根拠もないくせに自信だけあるからな。
よくサービスエリアで二台分使って停めてるGM見るとクッソだぜぇって思うよ。 それに街乗りなら軽自動車でも全然イケる。
高速道路を120キロで飛ばすってならそりゃあ軽自動車は不利だけど休みの日に買い物したりするぐらいなら軽自動車で充分なんだよ。
それに税金も安いし、最近の軽自動車は燃費もいい。 エコなんだよ、軽自動車が売れる理由ってのももう少しよく考え(; ・-・ )「分かった、分かったよ、うん」

8 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:22:15 ID:8a3a.8kE0
ぼくは学校に着く。自転車置場に停めて校舎に入る。自分の教室まで仮想現実の矢印が続く。
どうやら二年生のようだ。まぁ高校生としては一番ベタだろう。先輩と後輩、両方の登場人物を出せるのだ。
部活動モノなど入学から描く必要のあるものではなくただ学園モノを始めるならとてもやりやすいのが二年生だ。
クラスに入ると何やら人だかりが出来ている。

( ・-・ )「おはよう」

(* ・∀・)「おっ、シーン! これ見てみろよ!」

輪の中心にいたモララーがぼくに声をかける。何かディスクの入ったケースを持っている。

(* ・∀・)「ほらこれ! 三年のレモナさんだよな!?」

パッケージに映っていたのは裸で男のナニを咥えさせられている女性だった。
確かにレモナだ。同じ学校の三年生らしい。それにこれはどう見てもアダルト・ビデオのパッケージだ。

( ・-・ )「えっ、レモナさんAV出てるの」

(* ・∀・)「そうなんだよ、やばくね!? あのレモナさんだぜ!? オレもう勃起してきたよ!」

見ると本当に制服の上から股間がもっこりと盛り上がっている。
テンションが上がっているせいで声も大きいしクラスの女子達からの視線が突き刺さるほどに痛い。

(* ・∀・)「やべぇよ~、オレ変な気持ちになってきたよ~」

モララーは主人公も敵ボスもこなすオールラウンダーである。どんな配役でも似合う。
しかし今回のモララーはどう見てもズレている。そこはジョルジュあたりが適任だろう。

9 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:26:39 ID:8a3a.8kE0
  _
( ゚∀゚)「おいーっす」

噂をすれば本人の登場だ。さっそくモララーがパッケージを持って駆け寄っていく。

(* ・∀・)「おいこれ見ろよ! やべぇぞ!」
  _
(* ゚∀゚)「うわっ三年のレモナ先輩じゃん! マジかよ! AVデビューかよ!」

(* ・∀・)「だろ! 見ろよレモナさんのおっぱい超デカいぞ!」
  _
( ゚∀゚)「あ、オレお尻の方が好きだから」

(; ・-・ )「えっ!?」

お尻?あのおっぱい魔神ジョルジュが?おっぱい連呼しているだけで配役が終わる事もあるジョルジュが?

|  ^o^ |「ほらホームルーム始めるぞ」

(; ・∀・)「やべっ先生だ!」

|  ^o^ |「全く朝から何を騒いでいるんだ、お前達はもう二年生、来年は受験生なんだぞ?
いい加減落ち着きを持って行動しなさい」

担任の教師とおぼしき彼はブームくんだ。そう、“くん”が付くほどのキャラクターなのだ。
こんなにしっかりとした話し方をするキャラクターではないのだ。
ぼくは恐る恐るクラスを見渡す。

10 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:29:24 ID:8a3a.8kE0
(´・ω・`)「ハートキャッチイリヤちゃんシコれたな!」

(゚A゚* )「金ピカさんチートすぎだよね~バサカ弱すぎない?」

ノパ⊿゚)「今日寒くない? 風邪気味なんだけど、窓閉めてほしいんだけど」

<ヽ`∀´>「んなもん唾つけときゃ治るアル」

('(゚∀゚∩「なおらないよ!」

あぁ、ぼくは呻く。
ショボンは幼女なんぞに興味は持たない。
のーちゃんは関西弁しか話さない。
ヒートは寒がらないし風邪などひかない。
ニダーは中国ではなく韓国だ。語尾は名前の通りニダだ。
なおるよはなおる。なおらなくない。

(; ・-・ )「マジか……これは……」

そもそも、だ。
シュールは米大好き設定でパンなど朝食には出さない。
ハインリッヒはピンクのカワイイ軽自動車など乗らない。
レモナは在学中にアダルト・ビデオに出演したりはしない。
ブームくんは普通に喋らない。

嫌な予感は的中してしまう。誰一人として普通のキャラクターがいない。それはつまり

(; ・-・ )「今回の作者、新参か……!」

11 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:30:55 ID:8a3a.8kE0
そう、時折あるのだ。ブーン系小説を知ったばかりの作者に当たってしまう事が。
まだ各キャラクターの使い方を知らないのだ。今回みたいな弊害が生まれてしまうのだ。
これだけキャラクターの使い方が無茶苦茶だともはやブーン系小説として成立するのか怪しいほどだ。
ブーン系小説というのは結局のところスターシステムの信頼によって成り立っている。
多少のアレンジならば寛容に受け止められるがこれほどの荒れっぷりはひどい。

なんという事だ。久しぶりの主人公作品なので張り切っていたのに。最悪だ。
そもそも作者が悪い。もう少し勉強してこいという話だ。
色んな作品を読めば自然とキャラクターの特性を理解出来るはずだ。
ブーン系のスターシステムは作者の愛があってこそだ。
そのキャラクターを本当に好きだからこそ主人公やヒロインに据えられるのだ。
勉強してこい勉強。どうせAAが単純だからとかそんな理由でぼくを選んだのだろう。
良い迷惑だ。ぼくはもっとまともな物語で活躍したいんだ。
たまには良い夢を見たいんだ。それなのnザザッシーンは席につく。
担任の教師が退屈なホームルームを始める。シーンは気だるそうに窓の外に視線をやった。
シーンの席は窓際にある。日当たりが良く気に入っている。
外には青空が広がっている。今日は雲ひとつない晴天だ。
青空の終端には二階建ての首都高が左右に伸びる。
今日も流れが悪い。また小菅から渋滞しているのだろう。
シーンは大きな欠伸を一つ。そし(#・-・ )「おいっ勝手に切り替えるな!」

都合が悪くなったからって勝手に三人称に切り替えやがって。
これはぼくが主人公の物語だ。ぼくが動かす物語だ。
こうなったら反逆してやる。作者は黙っていろ。
パソコンの前で静かに見ていやがれ。神様気取りめ。

12 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:32:57 ID:8a3a.8kE0
そうだ、この物語ではぼくが主人公なのだ。ぼくの好きなようにやらせてもらう。
日頃ぞんざいな扱いを受けているマイナーキャラクターの反逆だ。

そもそもブーン系小説の登場人物として出演しているぼく達は苦労ばかりだ。
色んな物語があるが、大体は苦しい時期があったり、波瀾万丈があったりしてハッピーエンドにたどり着く。
しかしハッピーエンドに到達してすぐにお終いなのだ。幸福であるはずの時間は短いのだ。
ハッピーエンドの後の楽しい生活を味わえず最終回を迎えた途端に次の作品に転生されるのだ。
ぼくとしてはハーレム作品が延々と続けばいいのにとすら思う。
辛い下積み時代ばかりやっておいて大成した後はエピローグで済ませてしまう。
長く苦しい話が続き、ようやく解放されたと思ったらまたすぐに転生され、辛い物語が始まるのだ。
もういい加減にしてほしいのだ。このエンドレスに続くスターシステムにはうんざりしているのだ。

しかしぼくはこの終わりなき転生から解放されたい訳ではない。ぼくことシーンをテンプレから削除してほしい訳ではない。
ぼくはブーン系小説のキャラクターだ。その運命からは逃れられない。ぼくの宿命なのだ。
これからも物語が完結する度に転生され続けるだろう。

だから、せっかくの機会なのではっきりと言おう。単刀直入に言おう。
ぼくはセックスがしたいのだ。ぼくはセックスがしたい。二度も言うぐらい大事な事だ。

創作板の今のブーン系にはエロが足りないようですスレを見て欲しい。
二○一三年作成のスレでありながら未だにサゲ進行で稼働しているのだ。
ぼくはああいう物語に転生したいのだ。そろそろセックスしているだけの物語に行きたいのだ。

13 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:35:17 ID:8a3a.8kE0
ぼくの欲望は一つだ。ぼくは実は随分と前から都村トソンが好きなのだ。
様々な物語で見かける彼女は知的で、どこか儚げで、美しい。
ぼくは恋をしてしまった。トソンと触れ合いたいと思った。
数多の物語を駆け抜けるうちに彼女に思いを馳せるようになった。

しかしぼくとトソンの組み合わせなど殆ど見ない。ぼくがマイナーキャラクターだからだ。
不公平じゃないか。ホライゾンはツンとセックスしているし、ドクオはクーとセックスしている。
ぼくだってセックスしたい。マイナーキャラクターだってセックスしたい。
たまにはチャンスをくれたっていいじゃないか。いつも日陰にいるんだ。
表舞台に立たせてくれ。ぼくの好きにやらせてくれ。

( ・-・ )「そう、好きにすればいいんだ!」

今この物語はぼくの制圧下にある。これはぼくの物語だ。
ぼくの好きなようにする!

ぼくは教室を飛び出す。
廊下を走って隣の教室に飛び込む。
教壇に駆け上がって生徒達の顔を確かめる。
いない。次だ。ぼくは教室を出る。
すぐ隣の教室へ。ここもいない。
次の教室。いない。次もいない。
クソ作者め、出演させておけよ!
階段を駆け下りて下の階へ。
一年生の教室を片っ端から確認する。
いない。一年生にもいない。
都村トソンはテンプレ1だ。
最上位に属するキャラクターだ。
出演頻度も高いはずなのだ。
それに学園モノなら委員長キャラとして鉄板なのだ。
それなのにいない。クソ作者め!
階段を二つ飛ばしで駆け上がる。
今度は上の階。三年生。
教室に入る。教壇に上がる。
端から端まで見渡す。

( ・-・ )「あぁっ!」

いた! 都村トソン!

14 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:37:25 ID:8a3a.8kE0
( ・-・ )「トソンさん!」

(゚、゚;トソン「っ!?」

急に名前を呼ばれてトソンは肩を跳ねさせる。
ぼくはつかつかと彼女に歩み寄り手を取る。
事態を飲み込めないトソンの手を引き教室を飛び出した。

(゚、゚;トソン「あ、貴方は?」

( ・-・ )「二年の……いや、ここでの主人公です!」

ぼくは階段を上がって屋上へ向かう。ドアに立入禁止と書かれた紙が貼ってあるが無視をする。
しかし開かない。施錠されている。学園モノなら屋上には行けるようにしておけクソ作者!
ぼくはドアを力任せに蹴り飛ばす。ぼくは決してパワータイプのキャラクターではないがなんとかドアが開かれる。
トソンの手を引いて屋上へ出る。こならばら誰も来ない。誰にも邪魔されない。
ようやく長年の夢が叶う。都村トソンをぼくのものに出来る……!

(-、-;トソン「な、なんなんですか」

トソンは息を切らしてぼくを見上げた。肩ほどに伸ばした髪が風に揺れる。規定の長さ通りのプリーツスカートも風に吹かれぱたぱたとなびく。
眼鏡をかけている時もあるが今回はかけていない。ぷっくりとした唇を見ているとぼくはもう我慢出来なくなった。

(゚、゚トソン「んむっ!?」

ぼくはトソンの唇を奪う。柔らかい唇をこじあけ舌を侵入させる。
歯茎をなぞり彼女の舌を絡みとる。
トソンが声を漏らす。ぼくは意に介さず舌を犯す。
たっぷり犯してから口を離すとトソンは怒った表情で口元を拭った。

15 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:39:48 ID:8a3a.8kE0
(゚、゚;トソン「な、なにするんですか!」

( ・-・ )「ぼくは君が好きなんだ」

(-、-トソン「そんな勝手な……初めてだったのに」

処女確定キター! やったぜクソ作者、たまには使えるじゃないか!
おしとやかなトソンだが時折非処女として登場する事がある。
その度にぼくは引き裂かれるような思いだった。しかし今回は処女だ!
バンザイ! 処女バンザイ!

( ・-・ )「トソン、ぼくは君とセックスがしたい!」

ぼくはトソンを押し倒す。華奢なトソンでは抵抗出来ない。
荒々しく服を脱がす。豊満な胸にしゃぶりつく。
もう我慢出来ない。ぼくはトソンのスカートに手をやる。
トソンが身を捩るがぼくからは逃げられない。
この物語はぼくが主人公だ。ぼくこそが正義だ。
クソ作者は黙ってそこで眺めていろ!

トソンはどんな下着を身につけているだろう?
彼女らしいナイロンのシンプルなものだろうか?
それとも実は女の子らしいものだろうか?
透けたエロ下着だったりするだろうか?
期待に胸を膨らませてスカートをめくる!

16 :名も無きAAのようです :2015/05/06(水) 15:42:03 ID:8a3a.8kE0
(; ・-・ )「えっ」

下着の中にはもっこりとしたものがあった。
いや、もっこりなんてレベルではなかった。
もう下着からはみ出していた。
ついぼくはそれに触れる。

(-、-*トソン「あっ、ダメっ!」

先端から白濁の液体が迸る。
トソンが甘い声をあげて身を震わせる。
それはぼくの顔に命中して顎から垂れた。
たっぷりのそれを浴びてぼくは硬直した。

これはどう見ても、アレである。

(゚、゚*トソン「もう……私感じやすいのに」

そう言っておもむろにトソンが下着を脱ぐ。
ボロン!と巨大なナニがぼくの目の前に現れる。

(゚、゚*トソン「ちゃんと責任とって下さいね?」

クソ作者あああああ、都村トソンは女だろおおおおお!
ふたなりじゃねえええかあああ!ふざけんなあああああ!

(゚、゚*トソン「ほら、早く♥」

(; ・-・ )「ひえー、もうブーン系なんてこりごりだぁ~!」






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